ドラマ『映像の世紀 1集 20世紀の幕開け~カメラは歴史の断片をとらえ始めた~』では、ロシア帝国が崩壊した3つの原因が紹介されていたので、詳しく紹介しましょう。
ドラマ『映像の世紀 1集』のキャスト
NHKのドラマ『映像の世紀 1集』は、1995年3月25日に放送されました。
ドラマ『映像の世紀 1集』のストーリー
20世紀になると『シネマトグラフ』で、多くの国々が映像で映し出されるようになりました。そこには、パリの大きな街並みや、ロンドンの華やかな街並みが見れて、19世紀とは違って、時代が大きく動こうとしている事を実感させるものがありました。
ところが、海外へ留学していた夏目漱石は、イギリスでヴィクトリア女王の葬儀が行われているのを見て「20世紀は暗い形で始まった」と述懐してしまいます。
皮肉にも、夏目漱石の言葉は始まりを表すだけではなく、その暗さは数十年も続く事になってしまうのです。ロシア帝国では、ニコライ2世が贅沢三昧の暮らしをしていたのに、市民は飢えて苦しんでいました。
そこで市民は、ロシア皇帝からパンを恵んでもらおうとしますが、軍は市民に向けて無差別発砲。世に悪名高い『血の日曜日』の始まりです。
さらに国外では、西欧列強の仲間入りを果たした大日本帝国と、陸と海の双方で死闘を繰り広げる事になります。ロシアの文豪が祖国に絶望する中で、中国では孫文が『このままでは中国が列強に呑み込まれてしまう」と危機感を抱いていました。
はたして、20世紀の暗い時代はどうなっていくのでしょうか?
『ロシア帝国が崩壊した3つの原因』
ロシア帝国は、ソビエト連邦になる前から世界最大の国土を誇る超大国でした。その広大な国土は、あのナポレオンでさえ屈服させる事はできなかったのです。それほどの超大国であるロシア帝国が崩壊したのは、以下の3つの原因が挙げられます。
世界最大の面積を誇っていたロシア帝国が、アジアの小国と思われていた大日本帝国で、陸に海に敗北を喫してしまいます。大日本帝国に負けた要因は、いくつかありますが、英国と同盟を結んでいた事や、大日本帝国に優れた将軍がいた事が挙げられます。
ロシアの民衆は多くが飢えていて、ロシア皇帝に食料を恵んでくれるように列をなしていきました。ところが、事もあろうに軍が市民に無差別発砲!
この出来事に市民は激怒して、暴動が頻発(ひんぱつ)するようになって、ロシアは内に暴動・外に日露戦争を抱え込んで、崩壊の道へ突き進む事になりました。もしも、ロシア皇帝が、市民に食料を渡していたら、歴史は変わっていたかもしれません。
ドラマ『映像の世紀 1集』のまとめ
世界各国で、初めて映像が映し出されるようになった事もあって、日本・イギリス・フランス・ロシア・ アメリカ合衆国などが登場するので、物語が途切れ途切れになってしまいました。
そのため、いよいよ話が盛り上がってくるかと思ったら、違う国の話になってしまうので、その辺りは残念な所でしたね。
ストーリーが途切れてしまう所はありましたが、多くの文豪・皇族・企業家などが登場するので、まさに歴史が動こうとしている所が見れて、少し感動してしまいました。
ロシアの文豪が「キリスト教の国家と仏教の国家がお互いに殺しあうとは」と嘆くシーンは『さすが文豪だなぁ』とは思いましたが、残念ながら宗教で戦争は止められないという事なのでしょう。
何しろ、キリスト教のご加護を受けた兵士が、原爆を投下した国家があるぐらいですからね。
それにしても、ED曲の『パリは燃えているか』を聞いたら、映像の世紀を見ているという感じがします。それだけ、このドラマにピッタリな曲です。かなり重苦しくて、辛さを実感する曲調になっているので、20世紀を表すような曲なんですよね。
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