ドラマ『映像の世紀 10集 民族の悲劇果てしなく』では、イスラエルとパレスチナで紛争が起きるようになった原因について紹介されていたので、詳しく解説しましょう。
ドラマ『映像の世紀 10集』のキャスト
NHKのドラマ『映像の世紀 10集 民族の悲劇果てしなく~絶え間ない戦火、さまよう民の慟哭があった~』は、1996年1月20日に放送されました。
ドラマ『映像の世紀 10集』のストーリー
イギリスのチャーチルは、世界大戦で大きな被害を受けてしまったユダヤ民族を何とか救済しようと思って、勝手に中東の国へ送り込む事にします。
いままで、自分たちの国が無かったユダヤ民族は大喜びして、次々に中東の国へ入っていきました。しかし、アラブ民族は、あまりにも大勢のユダヤ民族が入ってくるので危機感を強めるようになります。
ついに、ユダヤ民族とアラブ民族は衝突するようになって、イギリスはユダヤ民族の入国を制限しようとしますが、ワイズマン博士はイギリスの考え方が変わった事について批判してしまうのです。
ところが、民族の対立が起きていたのは中東だけではなくて、ヨーロッパのユーゴラスビアも同様でした。
ユーゴスラビアでは、セルビア人とクロアチア人は文化や宗教などが違って、クロアチアはヒトラーを後ろ盾にして独立を宣言して、セルビア人狩りをしてしまいます。
第二時世界大戦後は、再びユーゴスラビアは強引にクロアチアを併合して、民族対立は果てしなく続く事になるのです。
その頃、ソ連は多民族国家を目指していて、東欧で共産主義から資本主義へ変えようとしても近づくでねじ伏せようとしていました。世界で、多くの民族が果てしない闘争を続けていく中で、いつになったら民族の争いは終わるのでしょうか?
『イスラエルとパレスチナで問題が起きた原因』
イスラエルとパレスチナの問題が起きてしまったのは、チャーチルが楽観的に『ユダヤ民族は中東へやれば、争いは起こらない』と思っていたからです。少数のユダヤ民族の入国であれば、問題は確かに起きませんでした。
しかし、あまりにも多くのユダヤ民族が入国していくので、アラブ民族は『このままでは国が乗っ取られる』と危機感を強めていって、次第に2つの民族は衝突するようになります。
イギリスは、ようやく事の重大さに気づいてユダヤ民族の入国を制限しようとしたら、今度はユダヤ民族の矛先はイギリスへ向かって、暴徒がイギリスの関連施設へ襲いかかってきたのです。
手に負えなくなったイギリスは、無責任にもイスラエル問題から手を引いてしまって、他人の振りをしてしまいました。その後に、国連はイスラエルの独立を認めるべきかどうかで、アメリカ合衆国は賛成しますが、イギリスは再び無責任にも棄権。
こうして、アラブ民族の3分の1に満たない数しかなかったユダヤ民族に、半分もの領土を与えるという不公平な判決が下ってしまったのです。これは、現在のパレスチナ問題を引き起こす事になり、世界的な問題になっています。
ドラマ『映像の世紀 10集』のまとめ
10集では、民族対立の多くを取り上げていましたが、さすがにチャーチルは何を考えているのだろうかと思ってしまいましたね。自分の自己満足のために、ユダヤ民族を中東へ派遣しておいて、途中で責任を放り投げるので呆れ果ててしまいました。
そして、ポルポトが国民に笑う事も無く事も許さずに、親と子供を引き離して、子供たちを使って国を変えていくのは唖然とするばかりです。
日本は9割以上が大和民族であり、島国という事もあって、民族間の紛争はほぼ経験した事がない国家と言えます。
そのため、民族との争いと言えば実感があまりわきませんが、こういう話を聞くと、四方を海に囲まれている事がいかに幸せか痛感させられますね。