ロレンスの父が最悪の励まし方をする?映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』

映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』では、ロレンスが失恋して嘆き悲しみますが、父親が最悪の励まし方をしてくるので、詳しく紹介しましょう。

『アラビアの女王 愛と宿命の日々』のキャスト

引用:https://www.amazon.co.jp/

アメリカ合衆国の映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』は、2017年1月21日に日本で上映されました。DVDの収録時間は128分になります。

監督&脚本

中東の歴史を大きく変える事になる女性の伝記映画でもある『アラビアの女王 愛と宿命の日々』を製作したのが、ヴェルナー・ヘルツォーク監督です。

登場人物と役者

女性でも危険をかえりず、砂漠の道を歩み続ける映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』に登場する人物や役者は、以下の通りです。

『アラビアの女王 愛と宿命の日々』のストーリー

1902年、ガードルードは英国(イギリス)で、パーティーに参加しますが、体目的の男ばかりで、全くロマンのない誘いの言葉ばかりかけられてしまいます。

そんな男たちにウンザリして、親に頼み込んで、テヘランの大使館へ赴きました。テヘランでは、ヘンリーやロマンスと出会う事になり、二人は、英国にいる男たちと違って、文学に通じて、紳士な所もあるので、次第に惹かれていくのです。

ガードルードは、ヘンリーから花が咲き乱れる場所へ誘われて、その素敵な景色を連れてくれた彼と親密な関係に落ちるまで時間はかかりませんでした。しかし、ロレンスはヘンリーを愛していたので、あまりのショックで泣き崩れてしまうのです。

父親は、そんな息子にウンザリして、最悪の励まし方をしてしまい、妻から『なんというデリカシーのない男なんだ』と睨まれてしまいます。

ガードルードは、ヘンリーからプロポーズされますが、ひざまづくのを忘れていたので、それを指摘すると『しまった』と思われて、二人で笑いあってしまうのです。

ところが、ガードルードの父は二人の結婚を認めようとしないので、ヘンリーは人生に絶望して身を投げてしまい、命を絶ってしまいました。

ガードルードは『これは事故ではない』と感じて、恋愛よりも中東の民や国家の事を理解するために、旅立っていきます。

当時は英国が、強引に中東の国境線を引こうとして、民から反発されていました。ガードルードは、多くの部族と渡り歩いてきた名声や経験を生かして、イラクとヨルダンの国境線を引こうとしますが、中東の未来はどうなっていくのでしょうか?

『ロレンスの父が最悪の励ましをした内容』

ロレンスは、自分が愛していたヘンリーがガードルードとの恋に落ちてしまって、悲嘆に暮れてしまいます。

ところが、ロレンスの父親は「泣けば小便が減る」というデリカシーのない最悪の励まし方をしてしまうのです。こんな事を言われたロレンスは、泣きながら走り去ってしまいます。

このシーンを見ていたら、あまりのおかしな励まし方だったので『それだったら、何も言わないで見守ったほうがいいのではないか?(苦笑)』と思ったほどです。

映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』と他の作品を比較

映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』では、中東を舞台にして、恋人同士の美しいやりとりがされますが、それに引き換え『アレクサンドリア』では師弟愛の中から恋愛感情が芽生えていきます。

しかし、アレクサンドリアではヒロインとも言えるヒュパティア(演:レイチェル・ワイズ)がラストシーンで、裸にされて殺害されてしまう所があるので、あまり後味の良いものとは言えません。

www.akira-movies-drama.comエジプトの優れた文明を見られるので、見所もあるので、どちらのほうが後味が良いかと言えば、今作の『アラビアの女王 愛と宿命の日々』のほうに軍杯があがりますね。

『アラビアの女王 愛と宿命の日々』の豆知識

中東の歴史に大きく関わるガードルードの一生を描いた映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』に関連する豆知識を紹介するので、良かったら、ご覧になってみて下さい。

イラクの建国

ガードルードは、英国とイラクの友好関係を保ちつつ、イラクの建国に大きく関わるようになります。おそらくガードルードは、英国が植民地の支配を続けられる事は不可能と見破っていたのかもしれません。

この映画でも、ガードルードは「英国は植民地から撤退する」と予想していました。実際に植民地政策は、多額の出費と、多くの兵士たちの流血を招いただけで、大国は植民地から撤退します。

あえて残ったものと言えば、植民地では大国の言語を用いた事ぐらいではないでしょうか?

確かに、今でも英国の影響を受けた国々は多く残っているので、そこまで単純な話ではないかもしれませんが、植民地から撤退したのは紛れもない事実です。

それを考えたら、先進国の企業が外国にまで経済的に進出しているのは、植民地政策と同じように、結果的に何も残らないような気がしてならないのです。

中東の混乱

イラクは建国されましたが、その後にイラクではサダム・フセインという指導者が登場します。フセイン少数民族を弾圧するという罪を犯しますが、その後はイラクを近代国家にするべく邁進していきます。

そのため、多くのイラク国民はフセインを支持しました。

しかし、アメリカ合衆国が石油の利権や、一部の過激なイスラム教徒を叩こうとして、イラク戦争に踏み切ります。フセインは倒れましたが、それはイラクの混乱を招き、アメリカ合衆国は多額の戦費と兵士の流血を招きました。

なぜなら、フセインは必要悪という存在で、彼がいたのでイラクが一つにまとまっていたからです。

『アラビアの女王 愛と宿命の日々』の感想

中東の歴史を大きく変えたガード・ルードが登場する映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。

『アラビアの女王 愛と宿命の日々』のオススメ層

中東の難しい政治の話は出てきますが、若者たちの愛憎が駆け巡って、多くの駆け引きが行われる映画でした。そのため、中東の歴史に興味がある方から、恋愛映画が好きな方までオススメの映画ですね。

  • 歴史好き:⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 中年層:⭐️⭐️⭐️
  • シニア層:⭐️⭐️

『アラビアの女王 愛と宿命の日々』の残念な所

砂漠の女王と呼ばれたガードルードが、イラクの国境を引く映画という事もあって、中東の歴史を知る事ができるとワクワクして見てみたら、ガードルードの恋愛に重点を置いた映画でした。

実際に、ガードルードはヘンリーと出会う事によって、花が咲き乱れる世界で、美しい花々と芳しい香りの中で、美しい愛を育んでいきます。

そのため、この映画は、男性目線の歴史映画よりも、女性目線の歴史映画と言えますね。

『アラビアの女王 愛と宿命の日々』の見所

男性目線から見たら、すごく退屈な歴史映画でした。大国同士の駆け引きや、実際に国境線を引いていく肝心の部分がかなり省略されていました。

それでも、女性目線で見れば、勇敢に旅をしていき、中東の歴史を変えたガードルードの一生には勇気付けられるものがあるでしょう。