山形千鶴(演:宮崎あおい)の夫は人でなしの料理人?映画『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』

ラストレシピのキャストたち

引用:https://eiga.com/movie/85316/gallery/

映画『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』では、山形千鶴(演:宮崎あおい)の夫は料理人でしたが、人でなしとも思える行動を取るので、詳しく紹介しましょう。

『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』のキャスト

日本で製作されたミステリー映画『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』は、2017年11月3日に日本で上映されました。DVDの収録時間は約126分になります。

監督&脚本&原作&企画

ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜を製作した方たちの中には、多くのアイドルグループをプロデュースしている秋山康さんが参加しています。

登場人物と役者

麒麟の舌を持つ佐々木が、幻のレシピを復活させる映画『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』に登場した人物や役者さんたちを紹介します。

  • 佐々木充(演:二宮和也)一度食べた料理を再現できる料理人
  • 柳沢健(演:綾野剛)佐々木の親友
  • 楊晴明(演:笈田ヨシ)破格の報酬で佐々木に仕事を依頼する男
  • 山形直太朗(演:西島秀俊)伝説のレシピを作った男
  • 山形千鶴(演:宮崎あおい)山形直太朗の妻
  • 鎌田正太郎(演:西畑大吾)山田直太朗の助手
  • 三宅太蔵(演:竹野内豊)幻のレシピを作るように命じた軍人

『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』のストーリー

児童施設『すずらん』で育った柳沢は、大事な園長先生が亡くなってしまったので、葬儀に参列していました。所が、同じ施設で育ったはずの佐々木は、先生の葬儀よりも料理を作る事を優先するような男だったのです。

しかも、佐々木は人から要望された料理を作った後に、多額の報酬を貰う人物であり、お金に固執する所がありました。そんな佐々木に、電話が、かかってきて「北京で仕事をしてくれないか?」という話でした。

北京まで行ってみたら、中国の凄腕の料理人である楊晴明から「満漢全席を凌ぐ『大日本帝国食菜全席』というレシピを作って欲しい」と依頼されます。

金のためであればと思いますが、この大日本帝国食菜全席には、悲しいドラマがありました。

大日本帝国食菜全席を作り上げた料理人というのは、山形直太朗という人物で、大日本帝国の軍人 三宅太蔵から「天皇満州国に巡幸した時に、最高の料理を作って欲しい」と言われていたので、全く妥協しないで料理を作っていました。

しかし、一緒に働いている料理人が作った物が納得できなければ、何回も作り直しを命じる厳しい人物だったのです。それでも、妻の献身的な努力もあり、なんとか最高のレシピによって、大日本帝国食菜全席は完成します。

ところが、大日本帝国軍の汚い陰謀を知って、そのレシピを破棄しようとしたのです。はたして、その陰謀とは何だったのでしょうか?

『山形千鶴(演:宮崎あおい)の夫は人でなしの料理人』

山形直太朗(演:西島秀俊)は、厳しい料理人だったので、下で腹いている料理人が、満足がいかない料理を作った場合には、何度も作り直しを命じていました。

そのため、やがて山形直太朗と料理人の間に亀裂が生じるようになります。しかし、妻の山形千鶴(演:宮崎あおい)が、夫が料理している所を写真撮影して、その写真を貼って、料理人が料理しやすいように工夫してあげたのです。

しかも、山形千鶴は料理人たちを励ます優しい性格だったので、周りの料理人たちから慕われていました。ところが、山形千鶴は体調が悪くなり、亡くなってしまったのです。

妻が亡くなった時でも、夫の山形直太朗は料理を作ろうとするので、周りから「こんな時でも料理ですか?」と言われてしまうのです。

夫としては人でなしという感じはしますが、料理人としてのプロ意識は凄いと言えるので、この辺りは難しい所ですね。

『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』の豆知識

ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜では、あまり聞きなれない言葉も登場するので、あまり理解できない方もいるかもしれません。そこで、この映画に関係する情報を紹介するので、良かったら、ご覧になってみて下さい。

中国が誇る『満漢全席』

この映画に登場する『満漢全席』とは名前の通りで、満州族漢民族の料理を融合させたものです。

日本は大和民族が多くをしめている国家体制なので、日本人には想像がつかないかもしれませんが、中国には多くの民族が住んでいます。

多くの人口を誇るのは漢民族で、三国志で有名な曹操孫権劉備たちは漢民族です(孫権は青い目をしていた事から他民族の血が混じっているという説があります)。

そして中国には清王朝の時代がありましたが、この王朝を打ち立てたのは漢民族ではなく、満州族です。

しかし満州族は数が少ないので、漢民族の顔も立てなくてはいけないという時代背景があり、満州族漢民族の料理を融合させた『満漢全席』が作られました。

麒麟の舌

麒麟の舌とは、一度食べた物の味を忘れないという意味で、音楽で言えば絶対音感とも呼べる素晴らしい才能です。山形直太朗や佐々木充は、二人とも麒麟の舌を持っていたので、一度食べた物を再現する事ができました。

所が、この麒麟の舌が、この映画のクライマックスに大きく関係する事になります。

『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』と他の映画を比較

「こんな時でも料理ですか?」と言われてしまいますが、この話と似ている映画があって、それが『HOKUSAI』です。

HOKUSAIでは、葛飾北斎-青年期(演:柳楽優)が、大事な仲間が亡くなったのに絵を描こうとして「こんな時でも絵を描くのですか?」と言われますが「こんな時だから描くんだ」と言い放ってしまいます。

このように、昔から、プロ意識を持った者は、どんな時でも仕事を優先したきたのでしょう。

www.akira-movies-drama.com

『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』の感想

ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜は、料理を振る舞う映画なので、ヒューマンドラマのはずなのに、なぜミステリー映画なのだろうかと思いましたが、幻のレシピを作るための旅をするので、納得ができました。

そのような謎を追い求める映画を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。

『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』のオススメ層

やはり、料理人が主役の映画なので、最もオススメしたいのは、料理人や、料理人を目指す方たちですね。

夫婦愛も描かれるので、夫婦や恋人で見てみるのも面白いかもしれません。歴史の話も出てきますが、大日本帝国の悪い所しか出ないので、保守派の方や愛国者の方たちには要注意の映画です。

  • 料理人:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 歴史好き:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
  • グルメ好き:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
  • キッズ:⭐️⭐️
  • 中年層:⭐️⭐️⭐️
  • シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 夫婦:⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 恋人同士:⭐️⭐️⭐️⭐️

『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』の残念な所

結論から言わせてもらえれば、この映画はタイトルで大きく損をしていると思います。なぜなら、私はこの映画を見る前は「面白くなさそうだなぁ」と思ってしまいました。

しかし豪華なキャスト陣や、新作という事もあって、度胸試しで見る事にしたのです。

そうしたら、意外なストーリー展開やラストシーンで、想像以上に面白かったのです。

実際に、このタイトルでは料理に興味のある人しか見ない可能性が高いので、もう少しタイトルを工夫したら、さらに多くの話題を集める事ができたのではないでしょうか?

『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』の見所

山形直太朗は、自分が作ったレシピが人を不幸にすると思って、他人にレシピを預ける事になってしまいます。そのため、佐々木はさらに様々な人へ会いにいきますが、それも仕組まれた謀略だったのです。

ネタバレになるので、多くは語れませんが、山形直太朗を取り巻く人々と、佐々木充は大きな接点がありました。

その人々のお陰で、佐々木は幻のレシピにたどりつく事ができますが、そのラストシーンでは多くの人たちが感きわまる結末が待っていたので「そういう事だったのか」と思わず納得してしまいました。

このように意外なストーリーが展開されるので、料理を扱った映画に興味がない方でも、十分に感動できる内容になっています。そして、豪華なキャスト陣も大きな見所でしたし、二宮和也さんの少し突っ張った演技はハマり役で満足できるものでした。