映画『忍びの国』』では、下山平兵衛(演:鈴木亮平)が伊賀の忍びを見限ってしまうので、その理由について詳しく紹介しましょう。
映画『忍びの国』のキャスト
日本の映画『忍びの国』は、2017年7月1日に日本で上映されました。DVDの収録時間は125分になります。
監督&脚本&原作
映画『忍びの国』は、和田竜先生の小説『忍びの国』を映画化したものです。忍びが多く住む伊賀の国の周辺を制圧していた織田軍が、ついに忍びの国にも攻撃しようとするストーリーになっていますが、それをコミカルな時代劇に製作されています。
- 監督:中村義洋
- 脚本:和田竜
- 原作:和田竜
登場人物と役者
日本の人気アイドルグループ『嵐』のリーダーである大野智さんが、無門というコミカルな忍者を熱演する一方で、伊勢谷友介さんが織田軍の猛将として迫力のある演技を見せています。
- 無門(演:大野智)銭と妻を大事にする忍び
- お国(演:石原さとみ)夫の無門を叱責する妻
- 下山平兵衛(演:鈴木亮平)人でなしな忍者を見限る伊賀の者
- 織田信雄(演:知念侑李)偉大な父の存在に悩む殿
- 北畠具教(演:國村隼)織田信雄の義父
- 北畠凛(演:平祐奈)夫である織田信雄を恨む妻
- 日置大膳(演:伊勢谷友介)元北畠家の重臣で弓の名手
- 長野左京亮(演:マキタスポーツ)元北畠家の重臣
- 百地三太夫(演:立川談春)人の命より銭を優先する性格
- 下山甲斐(演:でんでん)情の薄さによって息子に恨まれる父
『忍びの国』のストーリー
伊賀の国では、百地三太夫や無門は賭け事をして、次郎兵衛と決闘する事になり命を奪ってしまいます。弟を討たれた下山平兵衛は『人の命よ金を重んじるとは、何たる奴らだ』と激怒して、伊賀の里を立ち去ってしまいます。
織田家が完全に伊勢を掌握した事を知った伊賀の忍びたちは、十二家評定衆は織田の軍門に降る事を決意。織田信雄に使者をつかわす事になりますが、その使者である下山平兵衛は織田に寝返り、伊賀の国に城を築かせて支配する事を進言します。
織田信雄はその進言を聞き入れて、伊賀の者たちに十分な銭を渡して城を築かせるのです。しかし、これこそ百地三太夫たちの策謀でした。何と伊賀の者たちは築城したばかりの城を焼き払ってしまったのです。
実は、伊賀の者たちの稼ぎが減ってきたので、わざと織田軍を怒らせて伊賀に誘い込もうとしていました。伊勢の日置大膳は主君を斬らされた恨みから出兵しないという目論見もあって、織田に勝てると踏んだのです。
天下の織田軍に勝てれば箔がつくので、伊賀の下忍たちの仕事は増えて稼げると思っていました。所が、日置大膳はこの企みを看破して、織田信雄と共に伊賀へ出兵します。
織田信雄は三方から1万の大軍で、3000人の忍びしかいない伊賀へ攻め込みます。その一方で、伊賀では銭が支払われないのに戦えという十二家評定衆の考えに、下忍たちは半数も離反していきました。
はたして、伊賀の忍びたちはどうなってしまうのでしょうか?
『下山平兵衛(演:鈴木亮平)が伊賀の忍びを見限った理由』
下山平兵衛(演:鈴木亮平)は、もともと伊賀の国にいた人間でしたが、他の忍びたちは人の命よりも金を大事と考えている者たちばかりで、自分の弟が死んでも平然とした顔をしていたので『なんだ、こいつらは?』と激怒してしまいます。
しかし、いくら激怒しても、無門たちは『こいつは、何をそんなに怒っているんだ?』と理解しようともしないので、ついに下山平兵衛は『伊賀の忍びたちは、人ではない』と思って、伊賀の国の忍びを見限ってしまいました。
『忍びの国』と他の映画を比較
織田信長の次男の信雄が、伊賀の国へ攻め込みますが、映画『清須会議』でも信雄が織田家の後継者争いのために登場します。
今作と同様に、清須会議でもコミカルに描いた時代劇なので、あまりシリアスな歴史映画にならないものを見たい場合には、清須会議も見てみるのも悪くはないでしょう。
映画『忍びの国』の感想
忍びの国を見た感想について、詳しく解説します。
映画『忍びの国』のオススメ層
嵐のメンバー 大野智さんが主役となって奮闘する映画なので、若い方が見ても感情移入して見られますし、最強の織田軍が伊賀攻めをする所を細かく描いているので歴史好きの方が見ても満足できる内容になっています。
- 歴史好きの方:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- キッズ:⭐️⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️
映画『忍びの国』の残念な所
大野智さんがコミカルに戦っていく所は、予想がついていたので、驚きはしなかったのですが、織田信長が登場しなかったのは残念でした。やはり戦国の覇者である織田信長が登場しないのは寂しい限りです。
そして、第一次天正伊賀の乱は細かく書かれていても、第ニ次天正伊賀の乱はあまり細かく描かれていませんでした。その辺りは忍びが主役なので仕方ないのかなとは思いますけど、 そこも残念な所ですね。
映画『忍びの国』の見所
攻め込まれるほうが主役の場合は、相手が悪い奴で、攻め込まれるほうが同情される事が多いです。
しかし映画『忍びの国』では、命より銭を優先する忍びが主役になっていて、少し困惑してしまうほど意外なストーリーが展開されていくのが、大きな見所になっています。
そして、正攻法でシリアスに攻めてくる織田軍と、忍びの術(手裏剣・隠れみの術・火遁の術)でコミカルに反撃する対比も面白みがあって、大きな見所になっています。