映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』では、秘書のユンゲが、ヒトラーの二面性を見てしまうので詳しく紹介しましょう。
- 映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』のキャスト
- 映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』のストーリー
- 『ユンゲが見たヒトラーの二面性』
- 『ヒトラー 〜最期の12日間〜』と他の映画を比較
- 映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』の感想
映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』のキャスト
ドイツ・オーストリア・イタリアの合作による歴史映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』は、日本では2005年7月9日に上映されました。
監督&脚本&原作
- 監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
- 脚本:ベルント・アイヒンガー
- 原作:ヨアヒム・フェスト
登場人物&俳優
独裁者ヒトラーが亡くなろうとしている所を目撃した秘書の証言をもとに制作された映画です。この映画に出演したキャストを紹介します。
アドルフ・ヒトラー(演:ブルーノ・ガンツ)
短期間でドイツを蘇らせた独裁者で、多くの国民を満足させる政策を行った総統です。その一方で、特定の民族を虐殺して、敗戦濃厚になってきたら、多くの部下たちを犠牲にしていきます。
エヴァ・ブラウン(演:ユリアーネ・ケーラー)
ヒトラーの愛人で、最後はヒトラーと共に生涯の幕を閉じたと言われています。この映画では、明るい性格で自由奔放にしてヒトラーのよき理解者として描かれています。
トラウドゥル・ユンゲ(演:アレクサンドラ・マリア・ララ)
ヒトラーの個人秘書官を務めた女性です。この女性の証言なくして、この映画は作られなかったと言えるでしょう。この女性は若い時の好奇心によってヒトラーに秘書になりますが、大戦後にヒトラーが犯した罪を知り愕然とする事になります。
ハインリヒ・ヒムラー(演:ウルリッヒ・ネーテン)
親衛隊の長官であり、ヒトラーに外交交渉するように提案した人物。敗色濃厚になったナチスドイツの中で、戦況を冷静に判断出来る人物と言えるでしょう。
ヘルマン・フェーゲライン(演:トーマス・クレッチマン)
エヴァの義弟ですが、ヒトラーに反逆したと見なされて処刑されようとします。エヴァはヒトラーを説得して恩赦するように進めようとしますが、ヒトラーは聞こうとしません。
映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』のストーリー
若くて美しい女性ユンゲは好奇心から、ナチスから依頼されたヒトラーの秘書官になろうと決意します。ユンゲが応募したら、秘書として採用される事になり、近くにいた多くの秘書の応募者達と喜びを分かち合うのです。
ユンゲが見たヒトラーは、意外と暖かい性格でした。しかし、その頃のドイツは戦況が悪化して敵から砲撃を受けて、ベルリンはパニックに陥っていたのです。ヒトラーは、敵の襲来を未然に気づかない部下達に激怒。
部下のヒムラーは外交交渉するように提案しますが、プライドの高いヒトラーは却下します。ヒトラーの愛人「エヴァ」は暗い毎日を払拭するかのように、パーティーを開きますが、その間も容赦なく砲弾の嵐が続きました。
モーンケはベルリンの防衛を任されたので、最後の一兵まで闘う事を誓いますが市民300万人の避難を進言しますが、ヒトラーは却下します。
ヒムラーは連合国に降伏する事を勧めますが、それにヒトラーは激怒。そればかりかヒトラーは、ヒムラーの副官が逃亡したので処刑する事を決定します。ヒトラーは食事中でも大声を張り上げてしまいます。
今まで、ドイツ国民から尊敬されていたヒトラーの姿はすでになく、ドイツの各都市ではドイツ軍とソ連軍の激しい市街戦が果てし無く続いていました。はたして、アドルフ・ヒトラーはどうなってしまうのでしょうか?
『ユンゲが見たヒトラーの二面性』
ユンゲが、ヒトラーの秘書になったのは、敗戦国ドイツを強国になるまで復興できたからでしょう。
秘書となって、最初に見たヒトラーは凄く優しい性格で『ここで働けて良かった』と思っていました。
しかし、戦況が悪化するにつれて、若者たちがいくら死んでも、全く顔色を変えずに「それが若者の宿命だ」と言ってしまうのです。
もはや、優しくて優秀だった指導者の姿はなくて、国家を滅亡に導く残酷な顔を見てしまって、ユンゲは悲しみにうちひしがれます。
ヒトラーには、このような二面性があるので、今でも評価は大きく分かれている所があります。
『ヒトラー 〜最期の12日間〜』と他の映画を比較
今作では、ヒトラーの二面性を描いていますが、全体的に少し暗い感じがします。それに対して『帰ってきたヒトラー』では、あのヒトラーが現代に蘇って、ブラックジョークをまじえながら、ドイツで人気者になっていきます。
多くの戦争犯罪を行なってきたヒトラーを、このようにコメカルに描くのは大きな批判もありましたが、今までとは違うヒトラーの映画を見たい方は、帰ってきたヒトラーを見ておいても損はしないでしょう。
映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』の感想
ヒトラーが亡くなる前の数日間に焦点を当てたストーリーで、見所と感じた所を紹介します。
映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』のオススメ層
多くの方たちから、冷酷と思われているヒトラーですが、意外な一面もあり、それが分かる映画になっているので、ヒトラーのプライベートの部分まで知りたい方には、オススメの映画ですね。
女性秘書が主人公のような感じがしますが、やはり戦争の画面も多く出てくるので、女性よりも男性よりの映画と言えます。
- 男性:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 女性:⭐️⭐️
- キッズ:⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』の残念な所
ヒトラーは残酷な独裁者である一方で、ドイツ国民を一時的とは言え生活水準を上げた政治家の一面がありました。そのヒトラーが亡くなる直前に、国民が苦しんでいく事に、どのような思いを馳せていたのか知りたくて、このDVDを見る事にしました。
次々にドイツ国民がソ連の攻撃によって亡くなっても、ヒトラーは同情するそぶりを見せませんでした。余裕のある時はドイツ国民を幸福に導く為に懸命になりましたが、余裕がなくなったヒトラーは残酷な独裁者になっていたのです。
結局の所、ヒトラーがどこまでドイツ国民の事を考えていたのか?それはこの映画を見ても確信が持てないものがありました。一つ言える事があるのなら、敗色濃厚になった時点で、ヒトラーはドイツ国民を見放した事は間違いようのない事実と言えます
なぜなら、1日も早い降伏をしていれば、これほど多くのドイツ国民は亡くならずに済んだのです。
映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』の見所
この物語では、将校達に叫びまくるシーンや、秘書に優しい顔をするヒトラーが描かれています。私達が知るヒトラーは残虐極まりない独裁者という事しか知りません。
歴史を知っていたとしても、残酷な独裁者だけど優れた政治家の一面があったという所ぐらいでしょう。しかし、この映画を見る事によって、ヒトラーの性格や亡くなる前にどのような行動を取っていたのか分かる事が最大の見所と言えます。