映画『アーカイヴ』では、ジョージが契約を切られてしまってロボットを開発する事ができなくなりますが、これは妻の意思の可能性が高いので、その理由を解説します。
映画『アーカイヴ』のキャスト
イギリスのSF系のロボット映画『アーカイヴ』は、日本では2021年1月22日に公開されました。
監督&脚本
- 監督:ギャヴィン・ロザリー
- 脚本:ギャヴィン・ロザリー
登場人物&俳優
- ジョージ・アルモア(演:テオ・ジェームズ)人工知能の開発者。
- ジュールス・アルモア(演:ステイシー・マーティン)ジョージの妻
- シモーヌ(演:ローナ・ミトラ)ジョージの上司
- ミスター・タッグ(演:ピーター・フェルディナンド)
- メルヴィン(演:リチャード・グローヴァー)シンクレアの部下
- エルソン(演:ハンス・ピーターソン)
- ヴィンセント・シンクレア(演:トビー・ジョーンズ)
映画『アーカイヴ』のストーリー
ジョージは、妻のジュールスに「自分たちだけの研究施設を持てるんだ」「本当に?凄いじゃない、どこなの」「山梨っていう所なんだ」「山梨?どこなの」「日本なんだけど、森の中で、凄く景色の綺麗な所だ」
二人は、自分たちの未来に希望を感じましたが、車の運転中に、前方から車が吹っ飛んできたのです!
ジョージにとっては忘れられない記憶でしたが、妻の意識をヒューマノイドロボットに移植して、妻に近づけようとしていきます。他のロボットはジョージがヒューマノイドにばかり意識が向いていると感じて、嫉妬し始めていました。
2番ロボットは、次第に暴走し始めていたので、ジョージは2番ロボットを停止して、足の部分の一部を取ってしまいます。
やがて、2番ロボットを再起動させたら「私の足、どうしたの?彼女にあげたの」「いや、彼女にはあげていない。ちょっと必要な事があって」「もう、ここから出たい」「大丈夫か?」「放っといて」
ジョージは、2番ロボットの後ろ姿を見つめる事しかできませんでしたが、ヒューマノイドロボットは、もう人間寸前まで進化していました。
2番ロボットは、ジョージとヒューマノイドロボットが、一緒に楽しそうにダンスをしている姿を見たら、絶望してしまい、湖に投身自殺をしてしまうのです。
ジョージは『なんという事になったんだ』と頭を抱え込みますが、2番ロボットは見つけられないので、陸上で仮の墓を作り、他のロボットはそれを見つめるだけでした。
愛する人は確実に、人間に近づいていましたが、はたしてジョージたちに幸せは訪れるのでしょうか?
『ジョージの契約を切られたのは妻の意思』
ジョージは、契約を切られてしまって、ロボットを開発できなくなってしまいます。これはラストシーンまで見たら、分かるかと思いますが、実は妻の意思によって契約を切られたのではないかと思います。
生前に、ジョージは妻に内緒である契約を進めようとして、怒られた事がありました。そこで、妻はジョージがどのような行動を取っていくのか?静かに観察していたのではないでしょうか?
しかし、夫の行動はひどいものであり、妻を完成系に近づけるために、次々にロボットの感情を踏みにじってしまいます。そのため、妻は自ら契約を打ち切って、その意思が会社のほうで許可がおりて、ジョージは契約を打ち切られた可能性があります。
あまり、多くを語ってしまえば、ネタバレになるので、多くは語りませんが、何かと切なくなってしまう映画でしたね。
『アーカイヴ』と他の映画を比較
アーカイヴでは、亡くなった妻をロボットとして蘇らせようとしますが、映画『アーク』では遺体を生きている人間のように変えていきます。
その経緯は違っても、人間の倫理観が完全に崩壊していく作品である事は共通していて、これらの作品を見ていたら、人間が生死までコントロールする事が罪深く感じてしまうかもしれません。
映画『アーカイヴ』の感想
アーカイヴを見た感想について、詳しく解説します。
映画『アーカイヴ』のオススメ層
人間とロボットの間で、愛情が生まれていきますが、それは悲しいほど胸を締め付けるものです。少し分かりづらい所はありますが、子供から大人まで、恋愛映画として楽しめる作品になっています。
- キッズ:⭐️⭐️⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️
映画『アーカイヴ』の残念な所
ジョージが妻を復活させたいという気持ちは理解できますが、多くのロボットたちの意思を無視してまで、妻を復活させようとするシーンを見ていたら『何というヒドイ男なんだ』と思ってしまいました。
この映画を見ていたら、人間が死んだ以上は蘇らせてはいけないんだろうなぁと思ってしまう作品です。それでも、愛する家族が死んだら、どんな手段を使ってでも、生き返らせたいと思うのも、人間なのでしょう。
映画『アーカイヴ』の見所
今までのSF系のロボット映画は、大きく分けると『人間に反乱するロボット』と『人間に感情を示すロボット』の2種類がありました。
ところが、今回の作品は多くのロボットが違いに嫉妬しあい、まるで恋人たちが三角関係になっていき、まるで人間同士の愛憎劇を見させられているようです。
それにしても、2番ロボットは可哀想で仕方なかったですね。しかし、ラストシーンでは『そう来たか!』とうならされる映画でした。今まで見てきたSF映画の中では、史上最高の恋愛映画です。