映画『噂の二人』では、マーサ・ドビー(演:シャーリー・マクレーン)が疑いが晴れたのに、なぜか首吊り自殺してしまうので、その理由について解説します。
映画『噂の二人』のキャスト
アメリカ合衆国のロマンス映画『噂の二人』は、日本では1962年4月21日に公開されました。
監督&脚本
- 監督:ウィリアム・ワイラー
- 脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ
- 原作:リリアン・ヘルマン
登場人物&俳優
- カレン・ライト(演:オードリー・ヘプバーン)恋愛と友情の板挟みになる人物
- マーサ・ドビー(演:シャーリー・マクレーン)同性愛を疑われて破滅する女性
- ジョー・カーディン(演:ジェームズ・ガーナー)カレンの婚約者
- メアリー・ティルフォード(演:カレン・バルキン)意地の悪い少女
- ロザリー・ウェルズ(演:ヴェロニカ・カートライト)メアリーに脅される少女
- アメリア・ティルフォード(演:フェイ・ベインター)ロザリーの祖母
映画『噂の二人』のストーリー
カレンは、学校で子供に勉強を教えながら、恋人のジョーとデートもして、幸せな毎日を過ごしていました。しかし、マーサという女性教師は、大事な親友のカレンをジョーに奪われたような気分がして、身がはち切れんばかりでした。
マーサはカレンがジョーと結婚するという話を聞いて「やっと実りの時だっていうのに、それを手放すの?」「私に結婚するなって言うの?」二人は思わず言い合いになってしまいます。
そんなある日、生徒のメアリーは口うるさいカレンやマーサを毛嫌いして、祖母のアメリカに「二人が同性愛者で、部屋でいかがわしい事をしていた」と嘘八百を並べてしまい、アメリカは「そんな学校に戻る必要はないわ」と頭に血が上ってしまうのです。
メアリーは、クラスメートのロザリーが密かに先生たちの私物を盗んでいる事に感づいて「これを私がバラしたら、どうなるかしら?私に忠誠を誓う」と脅してしまいます。
アメリアは、裏で動き出していて、多くの生徒たちは学校を去ってしまって、カレンたちは『どういう事なの?』と子供を連れ帰ろうとした人物にしつこく問いただします。
そうしたら、自分たちが同性愛者だと疑われて、生徒たちが一緒にいる建物の部屋で、女性同士でいかがしい事をしていたという疑いから、次々に子供たちから学校から離そうとしている事に気づきました。
カレンたちは、アメリアを問いただしたら、メアリーに脅されたロザリーが、二人が部屋でいかがわしい事をしていたと嘘の証言をしてしまいます。これで、カレンたちは多くのものを失ってしまいますが、この先どうなってしまうのでしょうか?
『マーサ・ドビーが首吊り自殺した理由を解説』
マーサは、メアリーやロザリーたちの嘘によって、カレンと愛し合って、部屋でいかがわしい事をしていたと思われてしまいますが、その疑いは晴れました。
しかし、なぜか疑いが晴れたのに、マーサ部屋の鍵をかけた後に首吊り自殺をしてしまいます。
彼女が首吊り自殺したのは、生徒たちの嘘により『やはり、自分は同性のカレンを愛しているんだ』と悟ってしまいますが、カレンからは「疲れているだけよ」と同性愛を否定されてしまった事が大きかったのでしょう。
そして、疑いが晴れた以上は、カレンがジョーと結婚する事に、何の障害もなくなったので、もう大事な親友が離れていくという絶望感から、首吊り自殺してしまったと考えられます。
『噂の二人』と他の映画を比較
オードリー・ヘプバーンが出演している映画の中には、今作の他にも『暗くなるまで待って』でも、信頼されている人に騙されている事を知って絶望してしまうシーンがありました。
この映画では、盲目の女性を演じていましたが、ことば巧みに騙そうとする者もいましたが、多くの者たちも騙そうとやってくるので、これだけ多くの者たちが騙そうと動き出したら、かえって嘘がばれやすいだろうなぁと思ってしまう映画ですね。
それを考えたら、今作のほうが自然な感じがして、胡散臭さがなくてオススメです。
映画『噂の二人』のまとめ
噂の二人を見た感想について、詳しく解説します。
映画『噂の二人』のオススメ層
美しい女性同士が、友情を超えて愛が生まれようとするので、同性愛者の方には、オススメしたい映画ですね。
そして、子供は純真と言われていますが、意外と恐ろしい嘘をつく人物も出てくるので、教育関係者の方にもオススメしたい映画です。この映画を見れば、子供は素直な所もあれば、嘘を付く事もあると認識できるでしょう。
- 同性愛者:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 教育関係者:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- キッズ:⭐️⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️
映画『噂の二人』の残念な所
ロザリーが、メアリーに脅されていたと泣き叫びますが『いやいや、お前は多くの物を盗んでいたじゃないか』と突っ込みたくなりました。
この映画は、嘘をつく子供もいれば、物を盗む子供も登場するので、相手が子供だと思って、甘い顔ばかりするのは、いかに恐ろしいか思い知らされる映画ですね。
しかし、あまりにも大人たちが子供に騙されていくので、あまりにも簡単に騙されてしまうので、少し唖然としてしまう感じでした。
映画『噂の二人』の見所
ラストシーンでは、マーサが首吊り自殺してしまうので、かなり衝撃的な映画だなぁと驚かされました。
オードリー・ヘプバーンは、コミカルなものからシリアスな恋愛映画に出演していた事は知っていましたが、まさか、昔の映画で同性愛のジャンルにも出演しているとは意外でしたね。
それにしても、マーサは相手を愛していたのに、カレンはマーサを愛している訳ではなくて、あくまでも友達としか見ていなかったので、そのズレが悲劇を生んでしまったのでしょう。
二人のズレによる悲劇が出てしまうのは、この映画の大きな見所なので、ぜひとも最後まで見て欲しいですね。