映画『流浪の月』では、家内更紗役の広瀬すずさんが、体を張り、限界ギリギリの演技に挑むので、その内容について詳しく紹介しましょう。
映画『流浪の月』のキャスト
日本の恋愛系のロマンス映画『流浪の月』は、2022年5月13日に公開されました。
監督&脚本
- 監督:李相日
- 脚本:李相日
- 原作:凪良ゆう
登場人物&俳優
- 家内更紗-少女時代(演:白鳥玉季)佐伯文に誘われる少女
- 家内更紗-成女時代(演:広瀬すず)思い出の人と恋人の狭間に揺れ動く女性
- 佐伯文(演:松坂桃李)家内更紗を誘拐してしまった犯人
- 中瀬亮(演:横浜流星)家内更紗の恋人だが、DVを振るうクズのような人物
- 谷あゆみ(演:多部未華子)佐伯文の恋人
- 安西佳菜子(演:趣里)家内更紗のアルバイト仲間ですが無責任な性格
- 安西梨花(演:増田光桜)安西佳菜子の娘で、我慢強い性格
- 佐伯音葉(演:内田也哉子)佐伯文の母親
- 阿方(演:柄本明)アテンティーク阿方の店主
映画『流浪の月』のストーリー
佐伯文は、雨降りの中で、読書を続ける少女 家内更紗を見つけますが、傘もささず、本は雨に塗られて、凄く寂しそうな表情でうつむいていました。
たまらず「ウチに来る?」と誘ってしまいますが、これが後に『女児誘拐事件』とささやかれる事なったのです。
少女は、早くに父を病気で亡くして、母は恋人と一緒に出ていって、祖母の家で厄介者として育てられていましたが、夜になると祖母の息子がやってきて色々と体を触ってくるのです。
それが、あまりにも辛くて心に大きな傷を残しますが、佐伯文は体を触ってこなくて、夕食と一緒にアイスを食べても文句は言わないし、そこはまさに自由な世界でした。
しかし、公園で「あっ、文。月が見えるよ」と笑いあっていたら、そこに刑事たちがやってきて、無理やり引き離されてしまい、佐伯文は犯罪者とされてしまいます。
あれから15年もの歳月が流れましたが、家内更紗は偶然に立ち寄ったカフェで、佐伯文を見かけてしまいます。凄く愛おしい存在であり、申し訳ない事をしたと思っていた相手にやっと会えて、何度もカフェに立ち寄ってしまいます。
しかし、当時付き合っていた恋人の中瀬亮にバレてしまい「あいつは、お前にひどい事をしたロリコン野郎じゃねぇかよ!」と暴力を振るわれてしまい、顔は血で染まってしまいました。
家内更紗は、たまらず外に飛び出して、佐伯文の住むマンションの隣の部屋へ、引っ越してしまいます。その事に気づく佐伯文ですが、快く迎え入れてくれて、家内更紗は同僚から預かっていた少女と一緒に、3人で家族のように遊び始めてしまいます。
しかし、これが警察に知られる事になり、再び佐伯文は幼女を誘拐した犯罪者と疑われて連行されてしまいます。はたして、3人の運命はどうなってしまうのでしょうか?
『家内更紗役の広瀬すずが挑んだ限界ギリギリの演技を紹介!』
www.instagram.com家内更紗役の広瀬すずさんは、清純派の女優さんとして活躍していて、あまり体を張った演技や、肌を露出する演技は、ほとんどしてきませんでした。
映画『怒り』で米兵にレイプされる演技をした事はありますが、それは肌を露出するようなシーンではありません。
しかし、今回は、恋人役の横浜流星さんが舌を出してキスをしてきたり、胸を揉まれたりしていきて、広瀬すずファンにはショッキングなシーンが流れます。
しかも横浜流星さんに服を脱がされていき、下着姿が映る所もあり、いよいよ広瀬すずさんが大人の女優としてのステップアップをした記念碑的映画となりました。
最終的には、恋人から張り倒されて、蹴られてしまい、家電製品で相手を殴り倒して外に飛び出しますが、ここまでの演技とは想定外でした。
広瀬すずファンにとっては辛い映画となりますが、女優として頑張る彼女を応援していきましょう。ちなみに私は多くの女優さんが好きですが、一番好きなのは広瀬すずさんであり、今は生きる気力がだいぶそがれてしまいました(苦笑)。
『流浪の月』と他の映画を比較
映画『流浪の月』と同じで、映画『怒り』でも、女優の広瀬すずさんや李相日監督が参加しています。
どちらとも暴力的な映画であり、気分が凄く悪い作品ではあります。
しかし、映画『流浪の月』のほうが、少女を誘拐という形で助けようとする加害者と、誘拐されて助けられた被害者の恋愛が結ばれようとするので、流浪の月のほうが感動できる作品なので、オススメですね。
映画『流浪の月』のまとめ
流浪の月を見た感想について、詳しく解説します。
映画『流浪の月』のオススメ層
恋人がDVをふるってしまうので「愛する人だから、暴力を振るわれても耐えるべきか?」と悩んでいる方には、ぜひ見て欲しい映画です。
この映画を見ていたら、文が優しく彼女を守ろうとして、彼女も彼氏を振り切ろうとするので、その考えが絶対に誤っていると思えるハズです。
さらに、少女を救うために犯罪者となった男が罰せられて、恋人に暴力を振るった男が罰せられないので、司法関係者や政治関係者たちにも見て欲しい映画ですね。
- DVに悩む方:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 司法関係者:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 政治関係者:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 警察:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- キッズ:⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️
映画『流浪の月』の残念な所
警察が、二回も誤解して連行しようとするので「いやいや、まずはなんで誘拐したのか、話を聞いてやれよ」と思ってしまいました。もちろん、少女が相手だと、簡単に洗脳されやすいというのはありますが、あまりにも杜撰(ずさん)です。
中瀬亮(演:横浜流星)は、最初から暴力を振るう人間ではなくて、途中まで耐えていました。しかし、加害者が働くカフェに何度も行っている事が分かり、夕食を作るのが遅い時もあったので、だんだんと苛立つようになります。
ついには、ネットでカフェに働く男が、15年前の加害者である事を投稿してしまって、恋人から「やっと文がつかんだ幸せなんだよ?」と問い詰められて「文、文。うるせえな。あいつはロリコン野郎じゃねぇかよ」とブチギレてしまいました。
愛する彼女が、過去に辛い事があると知ったら、彼氏として辛く感じる所までは理解できますが、女性に暴力を振るう男はハッキリ言ってクズですね。このあたりは、李相日監督だから、過激な作品になってしまうなぁと思ってしまいましたね。
映画『流浪の月』の見所
家内更紗が、祖母の家でセクハラされていると知って、佐伯文が警察から逃げようともせず、湖のほとりで少女の手を握り続けて「更紗のものは、更紗だけのものだ」とつぶやくシーンはグッときました。
佐伯文は、15年後、美しい恋人 谷あゆみ(演:多部未華子)と付き合うようになりますが、自分が犯罪者とバレたら、言い訳をせず彼女を振り切るので、その男気のシーンにも注目して欲しい映画ですね。
広瀬すずさんの体を張った演技や、横浜流星さんの悪役に徹した頑張り、さらには多部未華子さんの顔をゆがめるほど相手を軽蔑する表情などは、どれも一級品の名演技でした。
松坂桃李さんの演技は、静かな表情のものが多かったのですが、悪い事をしていないのに、法律上でアウトになるだけで、罰せられた加害者が15年経った後に被害者と禁断の恋に落ちるので、かなり感動的なロマンス映画でした。
広瀬すずファンの自分にとっては、途中で身が張り裂けるような作品でしたが、後半からはあまりにも感動して、見て良かったと思える名作でした。
映画『怒り』では、李相日監督に手厳しい記事を書いてしまいましたが、この作品はまぎれもなく日本映画の歴史に残る名作だったと思います。