映画『近江商人、走る!』では、銀次が、朝陽(演:真飛聖)たちの危機を救う方法を思いつきますが、武田信玄も似た方法を活用した事があるので詳しく紹介します。
- 映画『近江商人、走る!』のキャスト
- 映画『近江商人、走る!』のストーリー
- 『朝陽(真飛聖)達の危機を救った方法は武田信玄も利用』
- 『近江商人、走る!』と他の映画を比較
- 映画『近江商人、走る!』のまとめ
映画『近江商人、走る!』のキャスト
日本の歴史映画『近江商人、走る!』は、2022年12月30日に公開されました。
監督&脚本
- 監督:三野龍一
- 脚本:望月辰
登場人物&俳優
- 銀次(演:上村侑)大善屋の丁稚
- 朝陽(演:真飛聖)大善屋の主人伊左衛門の妻
- 楓(演:黒木ひかり)伊左衛門の娘で、銀次と一緒に働く
- 有益(演:前野朋哉)メガネの商いをする人物
- お仙(演:田野優花)大善屋近くの茶屋の看板娘
- 喜平(演:村田秀亮)薬売り
- 佐助(演:鳥居功太郎)銀次に助けられる大工
- 孫太郎(演:たむらけんじ)大善屋の客
- 銀一(演:大橋彰)銀次の父上
- 平蔵(演:矢柴俊博)柏屋の主人で、蔵之介の父上
- 蔵之介(演:森永悠希)銀次の先輩であり、平蔵の息子
- 大津奉行(演:堀部圭亮)私腹をこやす悪徳奉行
- 岩男(演:渡辺裕之)大工の親方
- 大津藩藩主(演:藤岡弘)近江商人の三方よしを重視する藩主
- 伊左衛門(演:筧利夫)米問屋大善屋の主人
映画『近江商人、走る!』のストーリー
銀次は、商いのイロハも分からず、四苦八苦していましたが、薬売りの喜平に目をかけてもらい、代わりに大根を売ってもらいました。
ところが、武士とぶつかってしまい、打首にされそうになった所で、喜平が身を呈して守ってくれて「お前は大善屋を頼れ」と言い残して連れ去られて行ったのです。
銀次は、その言葉を胸にしまい、大善屋の伊左衛門の元を訪ねて「私に丁稚奉公させて下さい」と頭を下げたら「あぁ、お前か。喜平から聞いているぞ」と快く迎えてもらえました。
ところが、大善屋の伊左衛門は、悪徳奉行から賄賂を求められても、断ってしまい、恨みを買ってしまうのです。
大津奉行は、柏屋の平蔵に「お前に1000両を貸すから、大善屋の保証人になってもらえ」と悪巧みをします。伊左衛門にとって、平蔵は弟分であり、その息子の蔵之介の面倒も見ていたので、罠とは知らずに保証人になってしまいます。
しかし、保証人になった途端に、平蔵は家具を持って夜逃げをしてしまい、大善屋が1ヶ月のうちに1000両も返さなくてはいけなくなりました。
伊左衛門や妻たちは「もう店をたたむしかない」と諦めようとしますが、銀次は「いえ!1000両を稼ぐ方法があります」と言い切ります。
その方法とは、米の価格を決める大坂の堂島の価格を一瞬のうちに知って、近江の大津で米を売買して利益を得るというものでした。
お仙たちは「堂島と大津は、15里もあるんだよ!」と言いますが、はたして1ヶ月で1000両も稼ぐ事が出来るのでしょうか?
『朝陽(真飛聖)達の危機を救った方法は武田信玄も利用』
銀次は朝陽(真飛聖)達を救うために、大坂の堂島の取引所で、米の価格が決まったら、すぐに近江まで伝達して、安い米を買って高く売る方法を思いつきます。
その方法とは、大坂と近江の間の阿武山・向谷山・二石山・小関山・堂島の5箇所に、5つの櫓(やぐら=高台のような物)を設けて、大きな旗を振って、旗信号で、瞬時に米の価格を知るというものでした。
実は、戦国時代に武田信玄も似たような方法を活用して、越後の上杉謙信に何か動きがあれば、各地の山頂に築いた狼煙台によって、瞬時に知られるように準備していたのです。
武田信玄は、その他にも『棒道(ぼうみち)』というものも設けて、できるだけ早く軍を進撃できるようにしていました。
『近江商人、走る!』と他の映画を比較
映画『近江商人、走る』では、お世話になった大善屋を救うべく、はるか遠くの価格を瞬時に知ろうとします。
実は、他にも似たような映画があって、それが『殿、利息でござる』です。
殿、利息でござるでは、貧乏な宿場町を救うべく、何と!お殿様にお金を貸し付けて、その利息で宿場町を救おうとします。
違う所と言えば、悪人と思われていた者たちが、信じられないほどの善人であり、思いがけない結末が待っている事ですね。
映画『近江商人、走る!』のまとめ
近江商人、走る!を見た感想について、詳しく解説します。
映画『近江商人、走る!』のオススメ層
時代劇の映画とは言え、笑いあり、シリアスありで、幅広い年齢層の方たちが楽しめる作品です。
難しい売買の駆け引きを分かりやすく解説するかのような会話が行われて、なにかと勉強になる歴史映画でした。
- 時代劇が好きな方:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- キッズ:⭐️⭐️⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
映画『近江商人、走る!』の残念な所
大津奉行が、とにかく悪い奴で、時代劇らしいなぁとは思いましたが、あまりにもゲスな男で、途中で唖然としてしまいました。
しかし、銀次たちを成敗しようといて、その嬉しさに笑い転げた時に『絶対に、誰かが出てくるだろう』と思っていたら、その通りになったので、分かりやすい展開には、少し残念でしたね。
映画『近江商人、走る!』の見所
銀次が、商いが下手なメガネ売りに助言したり、怪我をした大工を助けるために組合を作ったりして、それらが全て伏線となって、あとで大きな力となりました。
しかも、茶屋の看板娘のお仙(演:田野優花)を1番の看板娘にするべく、アイドル化しようとして、ももクロを彷彿させるものがあり面白かったです。
……ただし、映画館では年配の方が多かった事もあり、あのアイドル活動の時、映画館の雰囲気が冷めた空気になったのは痛々しかったです。
蔵之介役の森永悠希さんが、実の父上の言いなりになるか?世話になっているお店のために動くべきか苦悩する姿は、なかなか切実な演技で今作の大きな見所でした。