映画『そして僕は途方に暮れる』では、今井伸二(中尾明慶)が、クズのような親友に優しい言葉をかけますが、そこにパラシュートが潜んでいたので、詳しく紹介します。
- 映画『そして僕は途方に暮れる』のキャスト
- 映画『そして僕は途方に暮れる』のストーリー
- 『今井伸二(中尾明慶)の優しい言葉にパラシュートが潜む?』
- 『そして僕は途方に暮れる』と他の映画を比較
- 映画『そして僕は途方に暮れる』のまとめ
映画『そして僕は途方に暮れる』のキャスト
日本のヒューマン映画『そして僕は途方に暮れる』は、2023年1月13日に公開されました。
監督&脚本
登場人物&俳優
- 菅原裕一(演:藤ヶ谷太輔)全てから逃げようとするフリーター
- 鈴木里美(演:前田敦子)菅原裕一と5年間も同棲していた彼女
- 今井伸二(演:中尾明慶)菅原裕一の親友
- 田村修(演:毎熊克哉)菅原裕一のアルバイト先の先輩
- 加藤勇(演:野村周平)助監督をする人物で、元先輩の菅原裕一を尊敬する
- 菅原香(演:香里奈)菅原裕一の姉で性格がキツイ
- 菅原智子(演:原田美枝子)リウマチに悩む女性で、菅原裕一の母親
- 菅原浩二(演:豊川悦司)無責任な性格で、菅原裕一の父親
映画『そして僕は途方に暮れる』のストーリー
菅原裕一は、恋人の鈴木里美と同棲していながら、他の女性と遊んでいる事がバレてしまい、問い詰められると、慌てて荷物をまとめて部屋から出て行ってしまいます。
困り果てて、親友の今井伸二の部屋に転がり込みますが、洗濯物は任せっきりで、食べ物はゴミにさえ捨てようしなくて「別に感謝して欲しい訳じゃないけど、人としておかしいとか思わない訳?」と怒鳴られてしまうのです。
親友に嫌われてしまったと想い、今度は先輩の家に泊めてもらい、同じ失敗をしないために、生活用品を購入したり洗濯したりして「気が効くじゃないか、お前が来てくれて本当に助かっているよ」と感謝されます。
しかし、調子に乗った先輩は、酒に酔って、からかい始めるので、次は姉のマンションの部屋を尋ねますが「金でしょ?あげないわよ」と見下してきたので『誰が金なんて貰うか』と頭に来て飛び出してしまうのです。
もう、母親に頼むしかないと思って、実家に戻りますが「裕一くんが私と一緒に住んでくれるなら、一緒に、ここへ入ってみない?」と怪しげな宗教へ勧誘されてしまいます。
俺の安住の地は無いのかと途方に暮れていると、父親とバッタリと再会して、部屋に泊めてもらう事になりました。
ところが、その後に、恋人から「裕くんのお母さんが倒れたんだって、このメッセージを聞いたら、早く病院に行ってあげて」と言われます。
はたして、菅原裕一は今まで喧嘩別れした人間たちと、よりを戻せるのでしょうか?
『今井伸二(中尾明慶)の優しい言葉にパラシュートが潜む?』
菅原裕一は、母親が入院していた病院の近くで、恋人や親友の今井伸二(演:中尾明慶)と再会します。
怒られるかと想いきや、今井伸二は「俺はさ、一度、親友と決めたらブレないから。お前が、この1ヶ月の間にした事は失敗が続いていただけだって」と優しい言葉をかけます。
菅原裕一は「でも、俺はお前が失敗した所を見た事がないけど?」と聞くと「この先、分からないよぉ。東京に帰ったら、ちゃんと里美ちゃんと話し合えよな」と、白い歯を見せて微笑みます。
ここまでくると、凄く優しくて、素晴らしい親友のようでしたが、実は多くの言葉にパラシュートが潜んでいました。
実は、菅原裕一が1ヶ月間以上も逃避行を続けている間に、恋人の鈴木里美が今井伸二に話を聞いてもらっていたら、酒の勢いで、そのままホテルに誘ってしまったのです。
二人は浮気をしてしまって、鈴木里美が今井伸二に浮気した事を打ち明けた後に、今井伸二からも話をする所まで、密かに段取りを済ませていました。
こうなってくると、今井伸二が「一度親友と決めたらブレない。失敗が続いていただけだって」という言葉には「俺は情けなくなったお前を助けたんだから、お前も俺の失敗を許してくれ。俺も失敗しただけなんだ』という意味が込められています。
さらに、失敗した所を見た事がないと言われた時に「この先、分かんないよぉ」という言葉こそ、大きな伏線であり『この先、俺の大きな失敗(浮気)が判明する事になるから、大目に見て欲しい』という意味が込められていたのでしょう。
優しい言葉と見せかけて、この先に起きる修羅場をくぐり抜けるために、事前に優しい言葉をかけておいて、できるだけ自分にかかる批判を抑えようとしたと言えますね。
もちろん、親友を立ち直らせたいという思いもあったかと想いますが、自分が親友と衝突しない安全地帯に着陸できるためのパラシュートを用意していたのです。
『そして僕は途方に暮れる』と他の映画を比較
映画『もっと超越した所へ。』でも、クズのような男が彼女の元から逃亡するハメになりますが、今作とは違ってクズが4名もいる所が違いますね。
『そして僕は途方に暮れる』では、鈴木里美(演:前田敦子)が彼氏を追い出すような事はしなかったのに『もっと超越した所へ。』では、クズ男を追い出そうとする所も違っています。
2つの作品を見て、その違いを比べてみるのも悪くないかもしれませんね。
映画『そして僕は途方に暮れる』のまとめ
そして僕は途方に暮れるを見た感想について、詳しく解説します。
映画『そして僕は途方に暮れる』のオススメ層
どうしようもなクズが、いたる所に転がり込んで、逃避行をして行きますが、それでも何とか自分を変えようとしていきます。
そのため、自分はどうしようもないけど、何とか変われるキッカケが欲しいと思う方に見て欲しい映画です。
さらに、恋人たちが修羅場を迎えて、破局してしまうので、マンネリ化して破局の危機に陥っている恋人同士にも見て欲しい映画です。
そうすれば、早めのうちに、関係を修復できるかもしれません。間違っても、今作と同じように、恋人の友達に相談して浮気などしないように気をつけましょう。
- 自分を変えたい方:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 恋人同士:⭐️⭐️⭐️⭐️
- キッズ:⭐️⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️
映画『そして僕は途方に暮れる』の残念な所
菅原裕一は、逃避行を続けていくうちに、どんどんと最悪な所へ行ってしまうので、変われるなら、早めのうちに変わるべきでした。
浮気が最初にバレた時に、鈴木里美は、なぜ浮気をしてしまったのか?その理由を知りたかったハズです。
もしも、最初のうちに彼女に素直に謝ろうとしていたら、全く違う結果になっていただけに、そこが残念でしたね。
映画『そして僕は途方に暮れる』の見所
今井伸二(中尾明慶)が、優しい言葉をかけていましたが、そこが伏線となっていて、今作の大きな見所でしたね。
前田敦子さんは元アイドルという事もあって、演技力に疑問を抱く声がネットに多かったのですが、今作では演技派女優と思えるほどの、迫力があり、なかなか凄かったですね。
発狂して、彼氏を責め立て時の迫力は凄まじいものがありました。
彼氏から「伸二との関係を壊す事になるかもとか思わなかったんですか?」と言われた時には「そこからは逃げても良いですか?」と泣きながら頭を下げてしまう所は、見ているだけで、思わず心がジィ〜ンとこみあげるものがありましたね。