石川友五郎（早乙女太一）が恨んでいない藤枝梅安を尾行した訳！映画『仕掛人・藤枝梅安』

映画『仕掛人・藤枝梅安』では、石川友五郎（早乙女太一）が恨みでんもいない藤枝梅安を尾行するので、その理由について紹介します。

日本の時代劇の映画『仕掛人・藤枝梅安』は、2023年2月3日に公開されました。

江戸時代、人の命を奪って欲しいと仕事を依頼する者が『起こり』と呼ばれていて、その依頼を仕掛け人（実行役）に仲介する者を『蔓（つる）』と言いました。

そんな時代に、お香は「これっきり」とすがるようにつぶやきますが、伊藤彦八郎は「これっきり、これっきりと言って、欲しいのはこれだろう」と小判をお香の着物の中へ入れていきます。

お香は、一人になると、微笑むように小判を見ながら「これっきり」とつぶやきました。

伊藤彦八郎は、舟に乗ろうとすると、いきなり水中から現れた仕掛け人の藤枝梅安によって、襲われて、針を刺されて命を落としてしまいます。

蔓の羽沢の嘉兵衛は「お見事でした。今度は、料理屋・万七の女将をお願いします」と、新たに命を奪う事になります。

藤枝梅安は、まずは、料理屋・万七の女中のおもんに近づき、女将の事を聴きだすと「それはひどいもんですよ。貧しい家の娘に、大金を渡して、助ける振りをして、女中として働かせますけど、お武家さんにてごめにさせているんです」

「それは、ひどいな」とつぶやきますが、無垢だった女子が、男をたらしこめるようになってしまう事まで教えられます。

藤枝梅安は、いよいよ女将と対面しますが、目を見開いて驚きます。なぜなら、それは自分の母親と瓜二つの顔をしていたからです。

仕掛け人の仲間の彦次郎から「あの女将は、たしか、若い頃は、お吉といったな」と教えられて『間違いない、幼少の頃に別れてしまった妹のお吉だ』と睨みます。

藤枝梅安は、お寺の和尚から、お千絵を治療して欲しいと頼まれますが、その女子は嶋田大学に乱暴されてしまったのです。

嶋田大学と密かにつるんでいたのが、万七の新しい女将おみのでした。はたして、仕掛け人と言えども、若い頃に生き別れた妹を始末できるのでしょうか？

引用：https://baian-movie.com/#storyArea

石川友五郎（早乙女太一）が、恨んでもいない藤枝梅安を尾行してしまいます。最初は、藤枝梅安は『石川友五郎が他の侍を斬り捨てたの見てしまったからか？』と思っていました。

ところが、石川友五郎が藤枝梅安を尾行したのは、お寺でお千絵を治療した時でした。

石川友五郎は、自分が仕える殿様が、罪もないお千絵に乱暴をふるった事に心を痛めていたので『藤枝梅安は、本当に名医なのか？』と思って、あとをつけて行ったのでしょう。

石川友五郎（早乙女太一）や、仕掛人たちが、愛する者のために、苦悩していきますが、それによく似た時代劇の映画が『一命』です。

一命では、津雲半四郎（演：市川海老蔵）の愛する家族が、ある事情で、詐欺を働こうとしてしまい、無慈悲な方法で自害をさせられます。

その真相を知った津雲半四郎は、無慈悲な事をした井伊家の武士たちに、復讐しようとします。

武士の意地だけではなく、時代は違っても、家族を思う気持ちに変わりがない事を教えてくれる映画です。

引用：https://baian-movie.com/

仕掛人・藤枝梅安を見た感想について、詳しく解説します。

池波正太郎先生の代表的な小説を映画化した作品なので、時代劇が好きな方だけではなく、池波正太郎先生の小説が好きな方にも、オススメの映画です。

時代劇という事もあり、キッズよりは大人向けの映画なので、ファミリー向けではないですね。

藤枝梅安が、妹と分かりつつも、仕掛人として殺害しなくてはいけなかった事や、石川友五郎（演：早乙女太一）が忠義と愛の狭間で困しむ姿は、少しやるせない感じがありましたね。

そういった悲劇の部分があるからこそ、ストーリーが盛り上がるとは思いますが、少し可哀想な感じもしました。

個人的には、中村ゆりさん好きなので、もう少し中村ゆりさんの登場シーンを増やして欲しかったです。

豊川悦司さんが、鋭い眼光で、仕掛人としての仕事を演じて行く姿は、迫力があって、引き込まれるほどの力がありました。

さらに、菅野美穂さんと豊川悦司さんが夜の営みをするシーンも見られるので、菅野美穂ファンとしては、見所の多い映画ですね。

早乙女太一さんは、悪役を演じる事が多いのですが、今作は良い意味で期待を裏切る役を熱演していて、そこも今作の魅力的な部分です。