成田長親(演:野村萬斎)の踊りで水攻めを粉砕?映画『のぼうの城』

映画『のぼうの城』では、成田長親(演:野村萬斎)が、石田三成の水攻めに苦しめられます。そこで、のぼうと言われていた成田長親は田楽踊りで水攻めを打ち破ります。なぜ、のぼうは田楽踊りで水攻めを打ち破れたのか、詳しく紹介しましょう。

のぼうの城』のキャスト

甲斐姫に睨まれるのぼう

引用:https://eiga.com/movie/55578/gallery/3/

映画『のぼうの城』は、2012年11月2日に日本で上映されました(上映時間は約145分)。 

監督&脚本

石田勢2万が、500の城兵に手こずってしまう映画『のぼうの城』を制作したのが、犬童一心樋口真嗣監督になります。

登場人物&役者

映画『のぼうの城』に登場する人物や役者さんたちは、以下の通りです。

成田側の人々
豊臣側の人々

のぼうの城』のストーリー

忍城の武士達

引用:https://eiga.com/movie/55578/gallery/2/

羽柴秀吉(若き豊臣秀吉)は、備中高松城の近くで、作り上げた堤を決壊させて水攻めにします。石田三成は、銭と力を結集して行なった水攻めに感動してしまいます。この体験が、後の忍城を攻める作戦に大きな影響を与える事になるのです。

羽柴秀吉は、豊臣秀吉と名前を変えて太閤となり、北条征伐を宣言します。北陸道から、前田利家上杉景勝が進行、徳川家康東海道海上九鬼嘉隆が怒涛の進撃を始めます。

今まで、石田三成は後方支援ばかりだったので、尾張派の浅野長政は「殿下、三成殿はまた後方にござりまするか?」と皮肉を言ったら、豊臣秀吉は「三成には一軍を任せて、兵2万で忍城を攻めさせる」と声を張り上げ、諸将は驚いてしまうのです。

成田氏長は「豊臣軍が押し寄せたら、開城せよ」と家臣に命じて、小田原へかけつけて、北条に忠誠を誓う振りをします。

ところが、豊臣方の長束正家は、横柄な態度を取った上に、甲斐姫を太閤に差し出せと言ってきたので、のぼうは戦うと言い始めたのです!

周りの武士たちは「気は確かなのか?」とうろたえますが、忍城には500の兵しかなかったのに、石田軍の2万の進撃を食い止められるのでしょうか?

成田長親(演:野村萬斎)の踊りで水攻めを粉砕できた理由

のぼう(成田長親)は、民から慕われていた武将でした。そんな成田長親が、敵のすぐ目の前で踊り始めてしまいます。

最初は、その踊りを楽しんでいた敵兵もいたのですが、石田方は、成田長親を種子島(鉄砲)で撃ってしまうのです。これに多くの民が憤慨して、一気に戦意があがり、堤防を決壊して、水攻めを粉砕する事に成功できた訳です。

のぼうの城』の豆知識

のぼうが出した条件

引用:https://eiga.com/movie/55578/gallery/

映画『のぼうの城』に関連する豆知識を紹介するので、良かったら、ご覧になってみて下さい。 

尾張派と近江派

一大勢力を誇った豊臣家ですが、その内側では尾張派』の秀吉の正室ねね・加藤清正福島正則浅野長政と、『近江派』の秀吉の側室 茶々・石田三成大谷吉継小西行長などでした。

小西行長は近江出身ではありませんが、秀吉が長浜城主になってから仕えた事から近江派とも言われています)

尾張派は武断派が多いのに対して、近江派は官僚が多い事から、尾張派の武将は、近江派の事を「戦いもせんくせに」とさげすんでいました。このままでは豊臣は一枚岩になれないと思って、秀吉は三成に武功をあげさせたかったのです。

この秀吉の憂いは、後に的中してしまい、徳川家康尾張派を懐柔して、近江派を一掃して天下人へなっていくのです。

忍城を水攻めにしたのは秀吉?

石田三成忍城を水攻めにしましたが、それを影で指揮したのは秀吉という文献が残っています。秀吉は、今まで一夜城・水攻め・中国大返しなど、多くの者たちを圧倒させるパフォーマンスを行なってきました。

そのパフォーマンスによって、敵の士気を下げて、権威をつけてきたので、忍城を水攻めにした可能性は高いでしょう。

のぼうの城』の感想

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農民から慕われている、のぼうが活躍していく『のぼうの城』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。

のぼうの城』の残念な所

武将なのに、何か滑稽な感じがするのぼうは、観る人によっては面白いと感じるかもしれませんが、違う人が見れば「ふざけているのか?」と思ってしまうかもしれません。

しかし、バラエティー要素を少し加えた歴史映画や時代劇映画は多くあるので、このような映画はあっても言いでしょう。

ただし、酒巻靭負役の成宮寛貴さんや、大谷吉継を演じる山田孝之さんたちは、時代劇というよりは、現代ドラマのような演技になっていたので、その辺りは少し残念な所でした。  

のぼうの城』の見所

のぼうの城では、多くのエキストラが動員された上に、戦は迫力のあるシーンが多かったです。その当たりは、一つの戦に、あまりお金を使う事ができない大河ドラマよりは、見応えが十分でした。

そして、武士らしくない、のぼうがうつけとも言える行動で、農民をふるい立たせる所は、今までにない歴史映画に見えて面白かったですね。