映画『ロストケア』では、大友秀美（長澤まさみ）が、部下の椎名幸太（演：鈴鹿央士）に怯えてしまうので、その理由について紹介します。
映画『ロストケア』のキャスト
日本のヒューマン映画『ロストケア』は、2023年3月24日に公開されました。
監督＆脚本
- 監督：前田哲
- 脚本：龍居由佳里＆前田哲
- 原作：葉真中顕
登場人物＆俳優
- 斯波宗典（演：松山ケンイチ）ロストケアをしてしまう介護士
- 大友秀美（演：長澤まさみ）斯波宗典と対峙する検察官
- 足立由紀（演：加藤菜津）斯波宗典を尊敬する新米の介護士
- 椎名幸太（演：鈴鹿央士）大友秀美を支える人物
- 羽村洋子（演：坂井真紀）ロストケアを否定できない遺族
- 梅田美絵（演：戸田菜穂）法廷で叫ぶ遺族
- 猪口真理子（演：峯村リエ）言葉遣いが悪い介護士
- 春山登（演：やす）羽村洋子と親しい男性
- 柊誠一郎（演：岩谷健司）大友秀美に事件の早期解決を求める人物
- 団元晴（演：井上肇）斯波宗典たち介護士の上司で手癖が悪い
- 川内タエ（演：綾戸智恵）貧乏に耐えかねて刑務所に入りたがる老婆
- 沢登保志（演：梶原善）事件を調べる人物
- 大友加代（演：藤田弓子）大友秀美の母親で認知症
- 斯波正作（演：柄本明）斯波宗典の父親
映画『ロストケア』のストーリー
大友秀美（演：長澤まさみ）は、身寄りのない男性が亡くなった部屋に入りますが、死後、数ヶ月も経っている事から、部屋は凄い悪臭で、思わず鼻や口をマフラーで覆います。
職場に戻り、検察官としての仕事をしようとしたら、訪問介護センターの団元晴が、訪問先の家で死んでしまい、そこに住む老人も亡くなった事を知ります。
二人一緒に死んだ事から、事故とは考えづらくて、事件の線で捜査していくと、同じ訪問介護センターの斯波宗典が休んでいる日時に、訪問先の老人が多く亡くなっている事を突き止めるのです。
すぐに事情聴取をして、問い詰めようとしたら「喪失の介護、ロストケアです。僕は42名も救ったんです」と予想だにしていない事を言われてしまいます。
訪問先で亡くなった人数は41名にものぼり、あとの1名は誰かと思ったら、斯波宗典は自分の父親まで殺害していました。
斯波宗典は、死にたくても死ねない人間と、介護に苦しむ華族のために、解放してあげたと主張しますが「あなたが、家族の絆を断ち切って良い訳ではない！」と叫びます。
斯波宗典から「絆？その絆が苦しめるんです。絆は呪縛でもあるんですよ」と言われてしまい、二人の正義がぶつかりあいますが、どちらの正義が正しいのでしょうか？
『大友秀美（長澤まさみ）や斯波宗典たちの5つの名言』
大友秀美（長澤まさみ）は、部下の椎名幸太（演：鈴鹿央士）と一緒に、容疑者・斯波宗典を問い詰めていきます。
しかし、それは何かに怯えているようで、部下の椎名幸太の視線を気にしているようでもありました。
なぜ、部下に怯えるのか？それは自分が母親を老人ホームに入れて介護しようともせず、父親の連絡を無視して孤独死に追い込んだ事がバレるのではないか？と怯えていたからでしょう。
それなのに、介護から解放してきた斯波宗典を責めるのは、偽善であるという負い目があったはずです。
映画『ロストケア』のまとめ
ロストケアでは、介護の苦しみをよく知っていた容疑者が、同じような家族を救うために、老人たちを安楽死させていきました。
安楽死もなく、少子高齢化が進んでいく日本では、切実なテーマであり、老老介護に苦しむ人にとっては、決して他人事ではありません。
大友秀美（長澤まさみ）が部下の椎名幸太に、自分が介護もせず、容疑者を責めている事がバレるのではないかと怯えてしまい、かなり偽善な検察官だなと思ってしまいますね。
最後は、その苦しみに耐えきれず、ついに部下に、介護してこなかった事を打ち明けますが、それは容疑者から「あなたは、さぞ家族と強い絆があるんでしょうね？」と皮肉を言われたからでしょう。
