映画『怪物』では、湊(黒川想矢)が、先生の保利(永山瑛太)に、なぜ罪をきせたのか?詳しく紹介します。
映画『怪物』のキャスト
日本のサスペンス映画『怪物』は、日本では、2023年6月2日に公開されました。
監督&脚本
登場人物&俳優
- 早織(演:安藤サクラ)息子を心配するシングルマザー
- 湊(演:黒川想矢)早織の息子
- 星川依里(演:柊木陽太)湊のクラスメート
- 保利(演:永山瑛太)湊・星川依里たちの先生
- 広奈(演:高畑充希)保利の恋人
- 清高(演:中村獅童)星川依里の父親で、シングルファザー
- 正田(演:角田晃広)湊・星川依里たちが通う小学校の教頭
- 伏見(演:田中裕子)小学校の校長
映画『怪物』のストーリー
夜中に火事が起きて、早織は『だいぶ、燃えてるなぁ』と思って、高層タワーの住宅地のベランダから、様子を見ていました。これが、悲劇の始まりとは、知らずに。
翌日から、息子の湊は洗面台で髪の毛を切ったり、怪我をしたりして『もしかして、イジメにあっているんじゃ』と心配して「誰にやられたの」としつこく聞き出そうとします。
湊は「僕の脳は、豚の脳なんだ、保利先生にそう言われた」
その言葉を聞いて、頭に血がのぼり、学校まで乗り込みますが、教師たちは「今回の事は、認識の違いがあって、鼻と手が接触したからであり」「接触?そうじゃないでしょ!」
「私の息子は、耳を引っ張られて、痛いって言ったら、お前の頭は、豚の脳なんだから、痛い思いをしないと分からないって言ったんでしょう」
保利は、全く反省するような態度を示さず「まぁ、こういうのは母子家庭にありがちな」と家庭問題を言い出したり、抗議を受けている最中に飴を舐めたりして、早織の怒りは増すばかりでした。
もう我慢できず、弁護士に相談をする事になり、学校は保護者たちを集めて、保利先生に事実を認めさせて謝罪させたのです。
世間は保利先生を猛バッシングし始めますが、実は、湊が嘘ばかりついていて、保利先生は無実の罪をきせられてしまいました。
湊は、クラスメートの星川依里がイジメられているのに、助ける事ができず、イライラして、その過程で嘘をついてしまったのです。
なぜ、クラスメートを助ける事ができなくなった事が、保利を陥れる事につながったのでしょうか?
『湊(黒川想矢)が先生の保利に罪をきせた理由』
湊(黒川想矢)が、先生の保利に罪をきせてしまったのは、クラスメートの星川依里がいじめられていたのに、いつまでも気付いてくれなかったからでしょう。
同じクラスの生徒たちが、星川依里をイジメている事に苛立ちをつのらせて、教室で暴れてしまったら、そこに保利がやってきて「なんで、こんな事をするんだ?皆んなに謝ろう」
そう言って、謝らせた事も悔しくなり、無実の罪をきせてしまった可能性が高いです。
さらに言えば、湊は、友達を助けようとしたら、自分もイジメられるかもしれないと思って、保利先生だったら優しそうだから、無実の罪をきせても、それほど怒らないんじゃないかと思ったのでしょう。
『怪物』と他の映画を比較
息子の嘘を信じ込んでしまって、学校にまで怒鳴り込んでしまい、無実の保利を追い詰めてしまいましたが、映画『それがいる森』も生徒の言葉を信じるべきか苦悩する作品です。
ただし、こちらの作品では、生徒の言っている事は本当であり、森の中にあった異様な建物が確かにあったハズなのに、1日で無くなってしまいました。
そればかりか、生徒の中に行方不明者まで出てしまい、学校の先生・北見絵里(演:松本穂香)や、生徒の保護者・田中淳一(演:相葉雅紀)たちは、何とか生徒を助けようとします。
生徒の言動により、大人たちが悩まされていく構図は同じなので、今作を見て面白いと感じた場合には『それがいる森』も見ておくのも悪くはないでしょう。
映画『怪物』のまとめ
怪物を見た感想について、詳しく解説します。
映画『怪物』のオススメ層
大事な息子の様子がおかしくなり、怪我もしていたら、母親が息子の嘘を信じ込んでしまうのは仕方のない事です。
しかし、その事により罪もない担任の教師は、人生が大きく狂ってしまったので、親御さんには、是非とも見て欲しい映画ですね。
教育関係者も、なぜ生徒が嘘をついたのか?その背景には何かあるのではないか?この映画を見れば、それがどれだけ大事なのか分かるハズなので、学校関係者にもオススメの映画です。
ただし、子供がこれを見たら「教師を罠にかけるのは、意外と簡単なんだな」と悪巧みする場合もあるので、お子さんには、あまりオススメできないですね。
- 学校関係者:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 親御さん:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- ファミリー層:⭐️⭐️⭐️
- キッズ:⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️
映画『怪物』の残念な所
湊(演:黒川想矢)も苦しんでいたのは分かりますが、やはり、あんな嘘をつくぐらいなら、勇気を持って、イジメが行われている事を保利に言って欲しかったですね。
そして、他の教師たちが事なかれ主義で、嘘をつかせて保利を謝らせたのは、凄く残念な所でした。
あの誤ったやり方が、ますます保護者と学校の信頼関係を崩壊させてしまったので、つくづく残念な展開になってしまいましたね。
映画『怪物』の見所
最初は、早織の視点でストーリーが展開されて、息子の嘘を信じて学校へ怒鳴り込み、次に保利先生の視点で、なぜ生徒が嘘をついたのか?それを調べていきます。
最後に、生徒の湊や星川依里たちの視点から、嘘をつく経緯が描かれていき、少しずつ謎が解明されていくのが、今作の見所ですね。
この方法は、映画『呪怨』でも採用されていた方法であり、たまに映画で使われている形式ですが、王道な方法とも言えて、考察をするのが好きな人には、面白く感じられる作品と言えるでしょう。