映画『渇水』では、岩切俊作(生田斗真)がテロを行ったのは、息子のために行った可能性があるので、その理由について紹介します。
映画『渇水』のキャスト
日本のドラマ映画『渇水』は、2023年6月2日に公開されました。
監督&脚本
- 監督:高橋正弥
- 脚本:及川章太郎
- 原作:河林満
登場人物&俳優
- 岩切俊作(演:生田斗真)妻と別居中の水道局員
- 岩切和美(演:尾野真千子)岩切俊作の妻
- 小出有希(演:門脇麦)水道代も払わず、子供を放置する女性
- 木田拓次(演:磯村勇斗)岩切俊作の後輩
- 小出恵子(演:山崎七海)小出有希の長女で、しっかりした性格
- 小出久美子(演:柚穂)小出有希の次女で、明るい性格
- 伏見(演:宮藤官九郎)水道料金を滞納する男性
- 佐々木(演:池田成志)水道局料金課の課長
- 今西(演:宮世琉弥)水道局員に傲慢無礼な行動を取る男性
- 坂上(演:吉澤健)水道料金の滞納者
- 大林(演:篠原篤)小出有希に声をかける男性
- 竹内(演:柴田理恵)子供たちに残酷な事を伝える女性
- 石川(演:森下能幸)熱帯魚店の店長
- 細川(演:田中要次)スーパーマーケットの店長
- 加東(演:大鶴義丹)水道局員の小さなテロを担当する刑事
映画『渇水』のストーリー
岩切俊作は、後輩の木田拓次を連れて、料金を滞納している家をまわっていき「停水を執行します」と宣言して、有無を言わさず、水を止めていきました。
停水を辞めるのは、あくまでも滞納者が料金を支払おうとした時だけであり、何ヶ月も滞納して、未だに、料金を支払う意思がなければ、止めていったのです。
木田拓次は、車の中で「太陽ったタダじゃないですか?それなのに水は金がいるなんて」とつぶやきます。
しかし、岩切俊作は『料金を払えば水を出して、料金を払わなければ止める、それだけだ』とドライに考えていました。
次の家を訪れて、小出有希も料金を支払うのをしぶっていたので、停水を執行しようとしたら、小学生ぐらいの娘たちがやってきたのです。
ドライな性格をしている男でも、今日だけは停水を取りやめて、後日になって再び家を訪れます。
しかし、小出有希がいなくて、これ以上は待てないと考えていたら、小出恵子が「少ないと思いますけど、これで」と数千円を出してきたのです。
「これは取っておいたほうがいい。とりあえず、できるだけ水をボウルとかにためこんでおけば、しばらくは持つはずだよ」と言って、木田拓次と一緒にできるだけ水をためこんでから停水を執行しました。
「お母さんが来たら、連絡して」と名刺を渡して、立ち去って行きます。
肝心の小出有希は、夫がいつまでも消息不明だったのを良い事に、新しい男と付き合うようになって、水道料金も払わず、娘の養育を放棄していました。
岩切俊作は、見かねて、雨が降らず節水制限があったにも関わらず、公園の水を出すようにして、小出恵子や小出久美子たちと水浴びしてしまうのです。
水道局員たちが「岩切、何をやってんだ、お前は!」と抑え込もうとしますが、小出姉妹に、恵みを与えてくれる者は、いないのでしょうか?
『岩切俊作(生田斗真)がテロを行ったのは息子のため?』
岩切俊作(生田斗真)は『小さなテロを起こして、流れを変える』と決心をして、節水制限で水が止まっていたにも関わらず、公園の水を出してしまい、小出姉妹と水浴びをします。
このテロは、報われない小出姉妹のために行いましたが、自分の息子のためでもあったハズです。
なぜなら、別居中の妻から「たかし(息子)は、あなたに似て、だんだんと笑わなくなった。でも、あなたから離れて、うるさい食堂に戻ったら、少しずつ変わったの」と言われたのが関係しているからです。
岩切俊作は『俺が、変わらなければ、息子を迎えにいけない』と思って、今までの流れを変えて、これまでと違う行動を起こして、自分がまずは変わろうとしたのでしょう。
そのための行動が、報われない小出姉妹を助ける行動と言えるので、このテロは、息子のためでもあったハズです。
『渇水』と他の映画を比較
生田斗真さんは、映画『脳男』にも出演していて、この作品でも冷血な所があり、正義感あふれる殺人ロボット役を熱演していました。
冷血で無感情な所がありますが、人間らしい心が少し取り戻されそうな所があり、それは今作と通じるものがありました。
演技力の高い生田斗真さんが、脳男では、どんな演技を見せているのか?興味がある方には、見ておいて損は無いでしょう。
映画『渇水』のまとめ
渇水を見た感想について、詳しく解説します。
映画『渇水』のオススメ層
水道料金を払えずに困窮する子供から、金があるのに水道料金を払わない悪質な滞納者までいて、色々と考えさせられる映画です。
水道料金を払えなくなったら、どうなるのか?それがよく分かる映画なので、多くの方に見て欲しい作品ですね。
それでも、子供が見たら辛く感じるかもしれないので、どちらかと言えば、大人向けの映画ですね。
- キッズ:⭐️⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️
映画『渇水』の残念な所
お金が無くて、水道料金が滞納するなら話は分かるのですが、お金があるくせに、水道料金をずっと払わない人たちを見ると『うぅむ』とうならされてしまいます。
しかも、滞納者が、お札を握りつぶして、床に落として「取れよ」と要求するのは、どうしようもない人間もいるなと唖然としてしまいました。
映画『渇水』の見所
何の罪もない小出姉妹が苦しい思いをして、その姉妹を救おうとした岩切俊作(生田斗真)が、抑えられてしまいましたが、思わぬ恵みが与えられるシーンは良かったですね。
あのシーンは、この映画の最大の見所であり、途中まで辛く感じてしまうかもしれませんが、最後まで見たほうが良いでしょう。