映画『PLAN 75』では、岡部ヒロム(演:磯村勇斗)は職員として働いていましたが、解雇されていた可能性があったので詳しく紹介します。
映画『PLAN 75』のキャスト
日本・フランス・フィリピン・カタールによる合作のドラマ映画『PLAN 75』は、2022年6月17日に公開されました。
監督&脚本
- 監督:早川千絵
- 脚本:早川千絵
登場人物&俳優
- 角谷ミチ(演:倍賞千恵子)ホテルの清掃をする年配の女性
- 岡部ヒロム(演:磯村勇斗)PLAN 75の申請窓口を担当する男性
- 岡部幸夫(演:たかお鷹)岡部ヒロムの父親
- 成宮瑶子(演:河合優実)コールセンターで働く女性
- マリア(演:ステファニー・アリアン)PLAN 75の関連施設で働く女性
映画『PLAN 75』のストーリー
日本は、世界で最も高齢化が進んでいて、ついの国会では、75歳以上の高齢者には安楽死をサポートする法案が可決されました。
PLAN 75では、職員の岡部ヒロムが「5番の方ではないですか?」とうたた寝しそうになっていた老人に優しく声をかけて、PLAN75のシステムの話を説明していきます。
老人は「支度金として10万円も貰えるの?ご褒美という事かしらねぇ」と少し嬉しそうに話して、岡部ヒロムはそれに愛想笑いをして応えてあげました。
あるホテルでは、角谷ミチたち老婆が清掃員として働いていましたが、仲間の老婆が亡くなってしまった事により、自分たちが退職させられてしまいます。
仲間たちは「なんで、私たちがトバッチリをくらわないといけないの?仕事中で亡くなってしまったら、問題になるから厄介払いをしたいのね」と影でグチをこぼしてしまうのです。
角谷ミチは気分を切り替えて再就職活動をしますが、80歳近い老婆が再就職できる訳もなく、途方に暮れてしまいました。
仕方なく、PLAN75に足を運びパンフレットをもらうと、コールセンター から電話がかかってきて「私、成宮と申します。このたびはPLAN75を申し込んでいただき、ありがとうございます。コールセンター は24時間体制なので、気軽にご利用下さい」
角谷ミチは、優しそうに話をしてくれる成宮瑶子に心を許して、色々な世間話から辛かった事を話して、影でコッソリと会う事もして、楽しいひとときを味わいました。
しかし、安楽死する日が近づいてきて、成宮瑶子は悲しくなり、涙声で「明日の朝ですが、鍵を開けて外出して下さい。管理人に部屋を引き渡しますので……今からでも、中止する事もできますが?」
角谷ミチは、それに「いいえ、今までありがとうございました。それでは、さようなら」と電話を切ってしまいますが、このまま安楽死してしまうのでしょうか?
『岡部ヒロム役の磯村勇斗はその後に解雇されていた?』
岡部ヒロム(演:磯村勇斗)は、PLAN 75の職員として働いていましたが、自分の叔父までもが安楽死しようとしていたので、動揺してしまいます。
『今まで、老人たちを安楽死させていたとは言え、自分の叔父までも安楽死させていいのか?』と悩むようになり、叔父のベッドに駆け込みますが、そこにはすでに安楽死して亡くなった遺体が横たわっているだけでした。
このままでは、合同火葬される恐れがあったので、岡部ヒロムはせめて自分の手で埋葬してあげようと思って、車に乗せて、葬儀場に電話をしたら「今日であれば、16時なら空いています」と言われてしまいます。
もう時間がないと思って、スピードをあげて運転していったら、パトカーに追跡されてしまって、警察から「だいぶ、スピードを出していましたね?」と免許証を出すように提示されて、本部に岡部ヒロム本人なのか照会する事になりました。
PLAN75は、色々と厳しいルールがあり、コールセンター の職員が担当の老人と会ったら情がうつるので実際に会う事は禁止されていました。しかも、3親等の場合には身内びいきする恐れがあるので、担当できない場合もあります。
このような事から、PLAN75で安楽死した老人を運ぼうとした事がバレてしまったら、解雇される可能性は極めて高いでしょう。
『PLAN 75』と他の映画を比較
日本では、安楽死が禁止されていますが、今まで『安楽死』をテーマにした映画は今作以外にもあって、それが『ドクター・デスの遺産』です。
ドクター・デスの遺産では、家族から頼まれたら、無償で安楽死していた医者がいて、それが警察からドクター・デスと恐れられていた医者でした。
刑事が、家族に聞き込みをしようとしても、家族は「あの先生は私たちを救ってくれたんです」と感謝して、何も手がかりを教えてくれないので、捜査は困難を極めます。
今作とは少し違った切口ですが、どちらとも安楽死をテーマにしているので、現状の日本の問題について深く考えたい場合には、見てみるのも悪くはないでしょう。
映画『PLAN 75』のまとめ
PLAN 75を見た感想について、詳しく解説します。
映画『PLAN 75』のオススメ層
日本の高齢化社会を解決するには、必要とも思える内容になっていて、深く考えさせられる映画でした。
シニア層の方には、人ごとではない内容だと思うので、一度見てみる事をオススメします。
- キッズ:⭐️⭐️
- 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
- 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
- シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
映画館の客層
2022年6月から上映された映画ですが、新潟では7月1日からの上映でした。何やら地域格差を感じてしまい、何やら悲しくなりました。
それはともかくとして、映画館では高齢者の方たちばかりかなと思ったら、中年層の方も多くいて、驚かされました。
地味な映画かなと思っていましたが、少しショッキングなストーリーという事もあって、映画館は満員寸前と言えるほど、お客が入っていたのも印象的でしたね。
映画『PLAN 75』の残念な所
PLAN75には、色々なルールがありますが、そこで働くのは生身の人間なので、簡単に従う事はできないよなぁと思わされる映画でした。
しかも、成宮瑶子は何もする事ができなくて無力感に襲われていたのに、上司が新人オペレーターたちに「お年寄りの方たちは悩んでいるので、途中で中止する方が大勢います。そのため、あなた方が上手く誘導して、中止しないようにしてあげて下さい」
あまりにも残酷な指導内容に、成宮瑶子は殺気に満ちた表情になりますが、現状の日本も、いつこのようになるのか?決して絵空事ではないなと思わされました。
そう考えると、日本の未来は暗いものであり、何やら残念なシーンという感じです。
映画『PLAN 75』の見所
老人たちが、次々に安楽死していきますが、コールセンターのオペレーターが老人の良い話し相手になってあげたのだけは、少しだけ心がホッコリとしました。
しかも、PLAN75で働く職員が、嫌がらせを受けてしまって、かなりリアリティーがあって見所の多い映画です。
日本は、安楽死が禁止されている状態で、少子高齢化が改善されていないので、このような安楽死の映画は増えていくんだろうなぁと思わされました。