宮沢トシ(森七菜)が人をたらしこめる理由を紹介!映画『銀河鉄道の父』

映画『銀河鉄道の父』では、宮沢トシ(演:森七菜)が、次々に人をたらしこめるので、その理由について紹介します。

映画『銀河鉄道の父』のキャスト

日本の歴史映画『銀河鉄道の父』は、2023年5月5日に公開されました。

監督&脚本

登場人物&俳優

映画『銀河鉄道の父』のストーリー

宮沢政次郎は、跡取りとなる息子が生まれて、慌てて家に入り、赤ん坊を見て、喜びにひたります。祖父は、そんな政次郎に呆れてしまいますが「孫の名前は決めてある。賢治だ」

宮沢政次郎は「宮沢……賢治かぁ」とつぶやき、息子はすくすくと育っていきました。時代は、明治であり、文明開化したばかりでしたが、宮沢政次郎は新しい時代の父親として、賢治にできるだけ文学を学ばせようとします。

ところが、宮沢賢治は、父親の仕事『質屋』は、農民を搾取して苦しめるものだと言い始めてしまい「それは違うぞ、誰からもお金を貸してもらえない農民に、お金を出して助けているんだ」

息子に質屋の仕事をさせようとするたびに、喧嘩をしてしまいますが、娘のトシは「賢治兄さんは、アンデルセンのような作家になるって約束してくれた事があったじゃない」と勇気づけます。

宮沢賢治は、質屋の才能もなければ、作家の才能もなくて「俺は、何もできねぇ、何もできねぇ」と嗚咽(おえつ)してしまいますが、トシが結核にかかり、重病に陥ってしまいました。

なんとか、妹を元気付けようと思って、自分が書き上げた物語を読んでいくと、トシは、ことの外、喜んでいきます。それでも、トシが生き絶えると、宮沢賢治は「トシがいなければ、俺は何もできねぇ」と泣き崩れてしまうのです。

宮沢政次郎は「だったら、ワシがお前の物語を読む。お前の読者になる」と励ましますが、宮沢賢治は立ち直る事ができるのでしょうか?

『宮沢トシ(森七菜)が人をたらしこめる理由』

引用:https://ginga-movie.com/

宮沢トシ(森七菜)は、人たらしと言われた豊臣秀吉のように、次々に家族たちをたらしこんでいき、助けようとします。

まずは、父親・政次郎が賢治の進学を快く思っていないと考えて「お父さんは、文明開化の時代の新しい父なので」と言って、理解あふれる親なのだから、兄の進学もきっと認めてくれるはずですと説得します。

政次郎は、息子のように反発されたら、感情的になって反対していましたが、宮沢トシのように、褒められて、最初から理解のある親と決めつけられたら、もう反対のしようがありませんでした。

これは、実は、現代でも使われている手法であり、公共のトイレで『いつも、綺麗に使っていただき、ありがとうございます』と書かれているものを見た事がありませんか?

ルール違反だから、とにかく辞めて下さいでは、人間は反発したくなるものなので、頭の良い方法だと言えます。宮沢トシは、日本の時代に先立ち、この手法を意識せず、できていたのだから、凄い事です。

さらに、宮沢トシは、祖父が死にそうになり暴れていると「綺麗に死ね!」頬を叩いて、家族は唖然としてしまいます。

しかし、呆然とした祖父を抱きしめて「大丈夫ですよ、みんな、おじいさんの事が好きなんですから、みんなはいつか死にます、若い人だって」と優しくさとしてあげました。

これは、ギャップのある説得方法であり、いきなり厳しい事を言われたのに、そのあと、やさしくさとすように説得したので、祖父であっても、大人しく従ってくれたのでしょう。

参照元https://epark.jp/kosodate/enjoylife/k-child-how-to-lecture_17399/

これは、幼い子供に叱ったあとに、フォローするのと似ていて『あくまでも、悪い事を叱っただけであり、あなたを否定している訳ではない』と分からせる効果があります。

祖父は、年老いてしまい、もはや子供のように幼稚で暴れるようになってしまったので、方法が効果的だったと言えます。

銀河鉄道の父』と他の映画を比較

今作は、父と息子・兄と妹などの家族愛が描かれていましたが、それとよく似ているのが『とんび』です。

とんびも名作と知られていて、父親が、息子を優しく育てていこうとして、愛のあふれた家族愛は、今作と共通するものがあるので、ファミリーで一緒に見える映画としてオススメですね。

www.akira-movies-drama.com

映画『銀河鉄道の父』のまとめ

引用:https://ginga-movie.com/

銀河鉄道の父を見た感想について、詳しく解説します。

映画『銀河鉄道の父』のオススメ層

宮沢賢治の父親を描いた作品なので、作家になるための方法を知る事ができるというよりは、家族愛について描いた映画を見たい方に、オススメの映画ですね。

  • 作家志望の方:⭐️⭐️⭐️
  • ファミリー層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
  • キッズ:⭐️⭐️⭐️
  • 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
  • シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️

映画『銀河鉄道の父』の残念な所

宮沢賢治が、進学したいと言ったり、学校を辞めたいと言ったりして、あっちにフラフラ、こっちにフラフラするダメ息子ぶりに唖然としてしまいました。

しかも、自分を自由に育ててくれた親に向かって「お父さんの仕事は農民を苦しめる」と批判し始めて、家族が信じている宗教について「南無阿弥陀仏と言うだけで助かる訳がない」と言い始めてしまいます。

そのあまりなダメダメぶりは、残念極まりない所であり、さすがに父親に同情してしまいましたね。

映画『銀河鉄道の父』の見所

宮沢トシ役の森七菜さんが、絶妙の所で、頬に涙がつたっていき、その演技力の上手さは圧倒的でした。

森七菜さんがいればこそ、この映画は成り立ったのではないか?と思うほどでしたね。

少し事務所の騒動で、活動が抑えられた感じはしますが、あれほど演技が上手い方であれば、今後の活躍にも期待できそうですね。

今作では、宮沢賢治の思わぬ側面も観れるので、色々と見応えのある映画です。