むつ(芳根京子)や河井継之助たちの5つの名言を紹介!映画『峠 最後のサムライ』

映画『峠 最後のサムライ』では、むつ(芳根京子)や、河井継之助たちの5つの名言が飛び出すので、その名言やストーリーについて詳しく紹介します。

映画『峠 最後のサムライ』のキャスト

日本の歴史映画『峠 最後のサムライ』は、2022年6月17日に公開されました。

監督&脚本

登場人物&俳優

映画『峠 最後のサムライ』のストーリー

300年近く続いた江戸幕府も、欧米列強の外圧により、劣勢に立たされてしまい、征夷大将軍徳川慶喜は、国内で戦が続けば欧米の餌食(えじき)になると考え、朝廷に政権を返す事にしました。世に言う大政奉還です。

しかし、薩長は政権を返しても、徳川慶喜の首を取らねば納得ができないといきりたち、鳥羽伏見で徳川軍と戦を行ってしまい、徳川軍は大敗北を喫してしまいます。

佐幕派と勤皇で別れる中で、河井継之助は、長岡藩主に「和平によって、日の本(日本)をまとめあげて、強国に押し上げます」と言上(ごんじょう)して、長岡藩は武装による独立を目指していきました。

しかし、薩摩・長州・土佐による新政府軍は高田城に兵を集めて、小千谷にまで進撃。一刻の猶予もない考えた河井継之助は、小千谷会談で、土佐藩士の岩村精一郎に「長岡藩が、庄内や会津、米沢などを説き伏せます」と説得。

岩村精一郎は「河井、帰って戦の用意をいたせ、戦場で会おう」と聞く耳を持ちませんでした。もはや、戦は避けられないと覚悟を決める中で、ついに新政府軍は長岡城に迫りますが、榎峠や朝日山で優勢に戦を進めていきます。

河井継之助は「榎峠を要塞化して、敵を食い止めれば、信濃川が長岡城を守ってくれる」と自分に言い聞かせるように、部下へ言いますが、新政府軍は意外にも信濃川の渡河に成功!

あっという間に長岡城は陥落してしまいますが、闇夜に紛れて、長岡藩の兵士は八丁沖から侵入して、見事に長岡城を奪還しました。

長岡藩と新政府軍の戦いは激しくなる一方ですが、最後に勝つのどちらでしょうか?

『むつ(芳根京子)や河井継之助たちの5つの名言』

河井継之助が奮闘する映画では、5つの名言が登場したので、紹介します。

民は国の本、役人は民の雇い

河井継之助は「民は国の本、役人は民の雇い」と言いましたが、これは、民衆こそが国家の本(基本)であり、役人は民衆の雇われ人であるという意味です。

今の自民党や官僚たちに聞かせてやりたい言葉ですね(苦笑)

現代の日本の政治家たちは、基本は政治家や金持ちの連中にしかないと考えて、民衆は役人の雇われ人と思っているのではないかと疑いたくなる政治ばかり行っています。

独立特行

日本国中が、佐幕派江戸幕府の存続を支持)と勤皇派(天皇を中心とした倒幕派)に分かれていました。

しかし、河井継之助は、佐幕派にも勤皇派にもつかず、武装による中立(独立)を唱えて、これが『独立特行』と呼ばれるものです。

万が一、戦になったとしても負けないように、ミニエー銃やガトリング砲を備えていきます。これが、新政府によっては、小細工をろうして、新政府軍と戦おうとしていると疑われてしまい、戦になってしまった訳です。

常在戦場

長岡藩が劣勢に立たされても、河井継之助は『常在戦場』という言葉を胸に刻んで、勇敢に戦おうとします。

この常在戦場とは、いかなる時も戦場にいるものと考えて生きるという意味があります。

牧野家は、戦国時代は周りが敵だらけで、今川家から徳川家に寝返った経緯がありました。まさに、いつ戦が起きてもおかしくない状況だったので、このような言葉が生まれて、この言葉は長い間に渡って、長岡藩で生き続けます。

河井継之助はもちろん、米百俵で知られる小林虎三郎も常在戦場を忘れた事はありませんでした。

長岡藩は激戦の末に、弱体化してしまい、民は飢えに苦しんでいて、援助でお米を貰えますが、小林寅三郎は米を元手に学校を建設しようと考えます。

しかし、狼藉ものたちから「学校よりもコメを食べさせるべきだ」と迫ると「お前たちは、この言葉を忘れたのか?」と『常在戦場』に指をさして、狼藉者たちを説き伏せた事がありました。

第二次世界大戦になっても、今度は長岡出身の山本五十六は『常在戦場』という言葉を大事にして、いつでも戦える用意をしていて、真珠湾で見事な奇襲攻撃を成功しました。

命は使わぬ時に使わねば意味がない

河井継之助は、長岡藩を戦場にしないように努力しますが、もはや避けられないと考えて、戦う覚悟を決めて「命は使わぬ時に使わねば意味がない」と言い切りました。

もしも、戦うべき時に戦わず、江戸幕府を見放して、奥羽列藩を見殺しにしてしまったら、後の世はどうなると考えた訳です。

武士が消滅しても、先祖となる我らが戦うべき時に戦ってこそ、日本が繁栄すると考えたのでしょう。

長岡藩は勝てぬが負けもしない

旅籠の娘のむつ(演:芳根京子)は、河井継之助に「もし戦が起きたら、どうなるのでしょうか」と尋ねた事があり、その時に「長岡藩は戦になったら、勝てぬが負けもしない」と言い切りました。

その言葉を聞いて、少しだけ安心しますが、いざ戦が起きると長岡城下は火の海となってしまい、むつは「この有様は何です?長岡藩は勝てぬが負ける事もないと言ったではありせんか!」と、河井継之助を責め立ててしまいます。

河井継之助は苦笑いしながら、謝ってしまいますが、このシーンは少し切なくなってしまう所でしたね。

『峠 最後のサムライ』と他の映画を比較

長岡藩の河井継之助は、ガトリング砲を準備して奮闘しましたが、この映画に対して、二つの映画を比較して紹介するので、参考にしてみて下さい。

映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』

長岡出身の偉人と言えば、河井継之助小林虎三郎山本五十六と言えると思いますが、その山本五十六を描いた映画が『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』です。

くしくも、この映画で山本五十六を演じたのは、今作で河井継之助を演じた役所広司さんでした。

この映画でも、圧倒的な劣勢に立たされている方であり、当時の米国は、大日本帝国の10倍もの経済力がありました。

山本五十六は「日本が生き残る道は、早期講和しかない」と考えていましたが、ミッドウェー海戦で暗号がバレていなければ、どうなっていたのか?少し歴史のifを感じさせる映画でもあります。

映画『るろうに剣心

武田観柳(演:香川照之)という悪党が、ガトリング砲を連射させて、緋村剣心(演:佐藤健)たちを苦しめますが、このガトリング砲こそ、河井継之助が切り札として用意していた武器です。

一度に300発以上もの弾丸を発射できるものであり、河井継之助は少ない兵力を何十倍、何百倍にできる兵器だと考えていましたが、火力に勝る薩長に押されてしまいました。

www.akira-movies-drama.com

映画『峠 最後のサムライ』のまとめ

引用:https://touge-movie.com/

峠 最後のサムライを見た感想について、詳しく解説します。

映画『峠 最後のサムライ』のオススメ層

日本の映画で、久しぶりに上映した本格的な歴史映画なので、時代劇や歴史映画に興味がある方には、ぜひともオススメしたい映画ですね。

河井継之助は、なぜ無謀な戦に及んだのか?その経緯や考えが分かりますし、薩長はヒーローでもなんでもない事が分かるので、多くの方に見て欲しい作品です。

  • 歴史好きな方:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
  • キッズ:⭐️⭐️⭐️
  • 若年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
  • シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

映画館の状況

新潟市の映画館で見た事もあって、越後国新潟県)が戦場となった映画には、多くの方たちが詰め掛けていました。

しかし、歴史映画という事もあり、若い方よりも、ご年配の方たちのほうが圧倒的に多かったですね。後半では、長岡藩が火の海となり、悲劇的な終わり方で幕を閉じてしまって、周りの席から、すすり泣く声が聞こえてきたのは、印象的でした。

  • 男性:⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 女性:⭐️
  • 若年層:⭐️⭐️
  • 中年層:⭐️⭐️⭐️⭐️
  • シニア層:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

映画『峠 最後のサムライ』の残念な所

河井継之助は、戦を避けようとしましたが、やはり理想主義者という感じがしましたね。もっと早めのうちに、新政府に恭順の意を示していたら、長岡藩は全く違う形になっていたと思います。

地元の長岡では、河井継之助に対しての評価が複雑なもので、批判する方もいます。しかし、多くの方は「河井継之助の行動は納得できないものがあるが、長岡以外の人間が河井継之助を批判するのは許せない」と言っていました。

この辺りは微妙な所ですが、なんとなく分からないでもありません。自分の故郷が田舎であり、好きになれないと思っていても、部外者に故郷を批判されたら良い気分がしないので、この辺りが郷土愛というものかもしれません。

郷土の偉人をバカにする事は、その郷土をバカにされる事に近いものがあるので、なんとなく分かる気がしますね。

映画『峠 最後のサムライ』の見所

河井継之助が、何とか和平の道を模索していましたが、それが叶わず、戦場となっていくのが分かるので、なかなか見応えのある映画でした。

芳根京子さんが、激しく責め立てる演技をしていましたが、やはり良い女優さんだけあって、胸が締め付けられるような感じがしました。

最近は、ドラマ『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』で演技をしている所を見て、その可愛らしさや演技力の高さで、すっかり芳根京子ファンになったので、今後も多くの映画やドラマに出演して欲しいです。